• 2005/10/26 掲載

勝つための企業戦略のすすめ【最終回/全3回】 (野村総合研究所/中島敏博)

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中島敏博
interviewee by Toshihiro Nakajima
株式会社野村総合研究所
コンサルティング部門
情報・通信コンサルティング部
上級コンサルタント



実現手段の検討

(1)コスト競争力の強化

 コスト競争力の強化には、仕入れ品を安く買う、人件費を安くする、在庫を押えるなど経費を低く押えることが必要であるが、原材料費や人件費は、品質とのトレードオフになりやすいので、より良いものを、より安く確保できる方法を検討すべきである。また、ノウハウなど人に依存する品質に関しては、品質向上の方法を社員で共有し、みんなで活用できる仕組み作りが必要になる。納期に関しては、短くすることも重要であるが、在庫を抱えて納期の短期化をするのではコストアップに繋がるため、在庫を押えつつ、必要なときに必要なだけ確保できるように、過去のデータに基づく正確な予測や、仕入れ先など取引先からの迅速な情報流通の仕組みも必要になる。

(2)顧客の拡大

 顧客の拡大には、ニーズのある潜在顧客に自社製品・サービスの内容とその強みを情報発信することが有効である。ただし、取引には信頼感の醸成が重要であり、新規に取引を開始するハードルは高い。そのためには、一方的に情報発信するだけでなく、人づての紹介や評判も重要となり、そのような人的ネットワークを活用する方法も必要になろう。

(3)新規事業への進出

 今後、大きな伸びが期待できる市場は少ないため、いくつかの新規事業領域への進出を検討するケースも多いと思われる。ただし、全くの新規事業に、中小企業が1社だけで進出することは、商品開発の面や、顧客獲得の面で難しいケースもある。そのような場合、いくつかの企業がそれぞれの強みを持ち寄り、バーチャルな組織、体制で事業を行う方法も考えられる。

(4)人材確保

 いかなるケースにおいても、優秀な人材を確保することは、競争力強化の面で有効である。長引く不況により大手企業が採用を控えていたり、終身雇用が減っていたりすることで、自分の能力を発揮できる職場を求める人材が増えているのが現状である。そこで、顧客の拡大と同様に、自社の強み等を情報発信することで、魅力ある職場であることをアピールできれば、優秀な人材を確保できる状況にあるといえる。


ITの活用

 以上で述べたように企業戦略を立案し、実行していく上で必要な、事業環境の分析や、実際の実行手段として、ITを活用することが有効であると言われている。

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