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- 2024/01/13 掲載
OpenAIのGPT Storeを使ってみた。注目のカスタムGPTやAPIで自分のGPTを作る方法を解説
GPT Store開設でカスタムGPT収益化へ、人気のカスタムGPTとは
OpenAIが「GPT Store」を開設した。GPT Storeとは、OpenAIが提供するカスタムGPT作成ツール「GPTビルダー」によって作成されたGPTを販売するためのストア。アップルのAppStoreを踏襲するビジネスモデルであり、OpenAIの収益の柱になるのではないかとみられている。GPTビルダー自体は2023年11月に一般公開され、すでに多様なカスタムGPTが作成されており、多くのユーザーを惹きつけている。現在人気のカスタムGPTの1つとなっているのが、Consensusが作成したカスタムGPT(旧ResearchGPT)だ。
ChatGPTは、GPT-3.5、GPT-4ともにさまざまな分野の質問に回答することができる。しかし一方で、その回答生成プロセスにおいて、どのようなソースが参照されたのかを知ることは難しく、回答がハルシネーションなのか、事実に基づくものなのかを判断できないケースが多々ある。回答に引用が付くこともあるが、引用先がブログ情報であったり、権威性のない情報であったりする場合が多く、誤った情報を参照していることも少なくないと報告されている。
ConsensusのGPTは、同社が有する2億本に上る論文データベースの情報をChatGPTに与えることで、ChatGPTの回答精度を大幅に改善するカスタムGPT。すべての回答は、論文情報をベースに生成され、参照した論文の引用リンクも提供されるため、論文の内容を確認することも可能だ。
GPT-4とConsensusGPTぞれぞれに「クレアチンは、ワークアウトのパフォーマンスを向上させるのか?」という質問を投げかけると、各モデルは以下のような回答を生成した。回答の詳細度や精度は一目瞭然。GPT-4は引用なしで簡潔な回答にとどまった一方で、ConsensusGPTは、スポーツ科学ジャーナルに掲載された論文を参照し、クレアチンのワークアウトパフォーマンスに関する3つの情報を提示した。
質問:クレアチンは、ワークアウトのパフォーマンスを向上させるのか?結論として、クレアチンの摂取は、特に抵抗トレーニングのパフォーマンス向上に効果的であり、筋肉の力とパワー、筋肉量の増加などに寄与する可能性があります。ただし、これらの効果は個人によって異なる場合があるため、一概にすべての人に有効であるとは限りません。
GPT-4の回答:
はい、クレアチンはワークアウトのパフォーマンスを向上させることが知られています。クレアチンは筋肉のエネルギー供給を改善し、筋力やパワーを高める効果があります。短期間の高強度運動において、特に効果が顯著です。また、筋肉量の増加や筋肉の回復時間の短縮にも役立つとされています。ただし、クレアチンを使用する場合は、適切な摂取量を守り、水分を十分に摂取することが重要です。
ConsensusGPTの回答:
クレアチンがワークアウトのパフォーマンスに与える影響に関して、以下の研究結果があります。
- **抵抗運動のパフォーマンス向上**: クレアチン摂取は、スクワットやベンチプレスなどの抵抗運動の総繰り返し回数を増加させることが示されています。これは、摂取したクレアチンに対する信念が実際の摂取と同様に運動パフォーマンスに影響を与えることも指摘されています [(Aguiar et al., 2022)](https://consensus.app/papers/effect-acute-creatine-preworkout-supplementation-aguiar/8d451545684256a4ba3925368a794513/?utm_source=chatgpt)。
- **筋肉の力とパワーの向上**: クレアチンとカフェインを含むサプリメントの摂取は、抵抗トレーニングを行うトレーニーの筋肉の力とパワーを向上させる可能性があります。これは、筋肉の合成促進や運動中のプロテオリシスの抑制に関連している可能性があります [(Ormsbee et al., 2011)](https://consensus.app/papers/effects-postexercise-performance-supplements-body-ormsbee/1a79096436da5531ac99802fb187057c/?utm_source=chatgpt)。
- **筋肉量とアナボリックホルモンの影響**: クレアチンと他の成分を含む多成分パフォーマンスサプリメントの摂取は、抵抗トレーニングプログラムを通じて、筋肉量の増加やアナボリックホルモンに影響を与えることが示されています [(Ormsbee et al., 2012)](https://consensus.app/papers/effects-weeks-supplementation-multiingredient-ormsbee/7da3e6629287509488a27d6d04a019fc/?utm_source=chatgpt)。
ConsensusGPTのほか、写真の背景を変更する「Photo Multiverse」、ロゴ生成に特化した「Logo Creator」、手書きの絵をアートに変換する「Drawn to Style」などが人気となっている。
簡単にカスタムGPTを作成できるGPTビルダーの作成過程
GPTビルダーは、ChatGPTの有料メンバーであれば誰でも利用でき、コーディングなしでGPTをカスタマイズできるツール。アイデア次第で既存の人気GPTを超えるカスタムGPTを作成することも不可能ではない。以下では、東京のラーメン店をおすすめする「RamenGPT」を事例に、作成手順を紹介したい。簡易版に加えAPIを利用した拡張版のGPT作成手順にも触れたい。
まず、ChatGPTにログインしてサイドバーにある「Explore」をクリックし、My GPTsのページを開く。ここで「Create GPT」をクリックすると、カスタムGPTの作成が開始される。
作成ページでは、「Create」と「Configure」のトグルスイッチがあるが、Createを選択すると、GPTビルダーとの会話形式で、カスタムGPTの作成を進行することができる。最初のプロンプトに「東京のラーメン店を探し出しおすすめするGPT」など、ざっくりとしたアイデアを入力すると、GPTビルダーは、カスタムGPTの名前とプロファイル画像を提案してくる。
この時点でGPTビルダーは、与えられたプロンプトの情報をConfigureページで整理しており、「RamenGPT」というカスタムGPTの大枠は完成したことになる。
ここからさらに言語や機能、生成する情報の種類などを変更・調整する。方法は、Createページで会話形式で進めるか、Configureページで直接インストラクションを入力するか、どちらでも可能だ。
RamanGPTの場合、デフォルトの英語から日本語のみを使うように指示したほか、最初に提示されるプロンプト例「Conversation Starter」のプロンプトを変更。またラーメン屋名だけでなく、住所、特徴、評価、価格、画像を掲載する指示を追加した。カスタムGPTは、Bingを介したWeb検索機能があり、Web情報を調べ、その情報を回答に反映させることができる。
ここで公開条件を選択し、右上の「Save」ボタンを押せば、簡易版RamanGPTの完成となる。
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