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  • 2007/06/06

【連載】中小企業の戦略的会計システム構築 第4回:販売管理システムと会計システム

中小企業の成長に避けて通れないのが会計システムの構築である。日常的に必須とされる業務を経営戦略に生かすことができれば、その企業は一段と飛躍できる。会社の仕組みが見えてくる会計システムについて、インストラクション 代表取締役社長 神田祐治氏が解説する。

管理にまつわる2つの意味

 情報システムの世界では、よく「管理」という言葉が使われる。販売管理、生産管理、人事管理といったように業務の各処理の後ろに付けて使われる。「管理」という言葉はなにかと便利なものだが、ニュアンスの異なる2つの意味を持つので注意が必要である。システム化を考える場合、「管理」をどう定義するかで得られる結果は変わってくる。

 一般的に「管理」は英語で、ManagementまたはControlと訳される。例えば、管理職はManagerであり、品質管理はQuality Controlだ。どちらも日本語では同じ「管理」だが、英語では区別されて使われている。

 ジーニアス英和辞典によると、Controlとは支配する、統制する、制御するという意味で、「名簿に記載する」が原義とされる。一方、Managementでは管理、操縦、対処、うまく取り扱うとなり、「(馬を)手で制御する」が原義だ。つまり、「きっちりとやりとげる」というニュアンスで使われるのがControlで、「なんとかやりとげる」という立場がManagementである。

 これらを明確に区別しておかないと、機能しにくい「管理」になる。さらに、最近では海外の一部のコンサルタントの間で「管理」のことを日本風に「kanri」と表現することがあると聞く。こうなると「管理」の意味がcontrolなのかmanagementなのか、または両義のkanriなのか、今以上に気を付けなければならない。

情報は「翻訳」が必要


 ある言語で表現された文章の内容を他の言語に直すことを「翻訳」というが、生物学では、遺伝子情報を得るためのタンパク質合成のことを「翻訳」という。貴重な情報は「翻訳」されなければ手に入らないことが多い。そのため情報入手には翻訳者の存在が欠かせないことになる。

 「情報」という言葉にもメッセージとデータという2つの意味があるのをご存知だろうか。これらは同じように「情報」と呼ばれるが、その性格は大きく異なる。意味があるものを含むのがメッセージで、0と1の二進法の固まりそのものがデータである。

 データは生のままでは意味を持たない。難しく言うと、意味を持つには、「解釈する主体」と「解釈の枠組み」が必要になる。しかし、データそのものにはそれらの機能がないため、意味を持たせるにはデータをメッセージに翻訳する何かが重要になってくる。

 80年代に流行ったテレビ番組に「どっきりカメラ」というバラエティがあった。芸能人を騙して、彼らがうろたえるさまを視聴者と楽しむというものだ。騙した直後に、「ドッキリ」と書かれたプラカードを持って仕掛け人が登場して、出演者にネタばらしを行なうパターンが面白かった。彼らに前もって段取りや設定の台本は渡してあるが、肝心な仕掛けは伝えていない。

 「どっきりカメラ」の場合、芸能人が「解釈する主体」で、台本が「解釈の枠組み」である。このとき、仕掛け人が「翻訳者」の役割を担っていた。仕掛け人が登場して初めて、芸能人は自分が騙されたというメッセージに気が付く仕組みだ。

 出演者たちは「教えておいてくれればこんなにドッキリしなかったのに」と一様に後で悔しがる。台本は読んでいても肝心な「情報」である仕掛けが彼らには与えられていないのだから無理もなかった。

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