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  • 2025/07/28 掲載

ヤバすぎる快進撃…「後発すき家」が吉野家・松屋をブチ抜いた、牛丼界最強の理由とは

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牛丼3社の業績を比較すると、「すき家」を展開するゼンショーHDが圧倒している。始まりは吉野家が1959年、松屋が1968年だった一方、すき家は1982年と後発だったが、すき家擁するゼンショーHDは2024年度決算で売上が1兆円を超え、吉野家HD・松屋フーズHDに5倍以上の大差をつけている。後発だったすき家がここまで他社に大きな差をつけた要因を探っていくと、見えてきたのはまさかの“牛丼以外”の要素だった……。
執筆:山口 伸

山口 伸

経済、不動産分野のライター。小売・飲食を中心とした企業分析記事や、都市開発、不動産市況に関する記事を手がける。理系の会社員だったが、ライター業に専念するため独立した。趣味で簿記・ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。

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すき家の名前の由来は「すき焼き」と皆に“好き”になってもらいたいという願いから
(Photo:robbin lee, Tupungato, Takamex / Shutterstock.com)

「すき家」がトップになった背景

 吉野家が現在の原型となる店舗を築地にオープンしたのは1959年である。1968年から多店舗展開を始め、松屋も同年に牛めし・焼き肉定食店を開店した。すき家は後発であり、1982年に横浜市鶴見区で1号店を構えた。店舗数では1位吉野家、2位松屋の状態が続いていたが、2社が都市部に集中する一方、すき家はロードサイドで勢力を拡大した。

 吉野家が約1000店舗、松屋が約700店舗を展開していた2008年にすき家は吉野家を追い抜き、店舗数でトップに躍り出た。そして冒頭の通り、現在では国内店舗数ですき家がダントツである。

 すき家はロードサイドという立地柄、女性や子供を含むファミリー層に焦点をあて、豊富なトッピングメニューをそろえた。選択肢の数ではすき家が勝る。深夜のワンオペ運営も労働問題に発展したが、経営面では多店舗展開の原動力となった。

 海外事業では吉野家が先手を打った。1975年に海外1号店を米国・コロラド州に出店し、1992年には中国に進出。吉野家の海外店舗数は6月末時点で995店舗であり、うち米国では101店舗、中国・北京では281店舗、遼寧(リャオニン)では103店舗を展開する。2010年に進出したインドネシアには180店舗ある。

 一方のすき家は2008年に上海で海外1号店をオープンした。その後、東南アジアにも進出し、24年度末時点で牛丼業態の海外店舗数は652店舗である。松屋も海外に出店しているが100店舗に満たない。

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次ページで詳しく解説します「ゼンショーの各事業の売上と営業利益等」
■ ゼンショーが最強すぎる理由は牛丼ではない「アレ」
■ 吉野家はすき家に牛丼だけでなく「あの事業」でも負け?
■ 松屋は牛丼への依存度が高く、このままではジリ貧か…
【次ページ】ゼンショーが最強すぎる理由は牛丼ではない「アレ」
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