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  • 2025/10/22 掲載

停滞する宅配ピザ業界で…なぜ「ピザハット」だけ無双?明暗を分けた“ある経営戦略”

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宅配ピザ業界では各社の明暗が分かれている。コロナ禍をチャンスと捉えたドミノ・ピザは出店ペースを加速し1000店舗を超えたものの、現在は縮小路線に舵を切った。一方、1990年代に業界トップとなったピザーラは停滞し、店舗数は横ばいに推移している。関西地盤のシカゴピザは原材料費・人件費の高騰に加え、競争の激化により運営会社が破産した。このように各社厳しい状況にある中で、着実に店舗数を増やしているのがピザハットだ。店舗数では、ピザーラを追い抜き現在は2位に位置している。今後、“閉店ドミノ”が続けば、業界トップの座を狙える可能性もあるのだ。本記事では、各社の明暗はなぜ分かれたのか探っていく。
執筆:山口 伸

山口 伸

経済、不動産分野のライター。小売・飲食を中心とした企業分析記事や、都市開発、不動産市況に関する記事を手がける。理系の会社員だったが、ライター業に専念するため独立した。趣味で簿記・ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。

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宅配ピザ業界の気になる今後の行方は…?
(Photo:In Green / Shutterstock.com)

宅配ピザ業界の現在の勢力図は?

 近年の店舗数推移は下図の通りだ。現在の店舗数ではドミノ・ピザがトップで、2位がピザハット、3位にピザーラが位置している。4位以下は100店舗に満たず、上位3社の勢力が大きい。

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【画像付き記事全文はこちら】近年の主要ピザチェーン店舗数推移

 ドミノ・ピザは1960年にアメリカで創業し、1985年に日本で1号店を出店。日本法人は一時ダスキンが資本参加した後、2010年に米ファンドのベインキャピタルが子会社化し、2013年には豪ドミノ・ピザ・エンタープライズ(DPE)の子会社となった。

 DPEは米国のFC本部であるドミノ・ピザ社とは異なり、あくまでもフランチャイジー企業として豪州や欧州、日本で店舗を展開し、コロナ禍でのデリバリー需要拡大を狙い、国内で直営店とFC店の出店を加速させた。

 だが2024年をピークに減少に転じる。2024年7月にDPEは国内で最大80店舗の閉店を発表し、2025年2月には直営114店、FC58店からなる172店舗を年内に閉店すると発表した。2025年8月末の時点で773店舗まで縮小している。対するピザハットは、530店舗台を推移するピザーラを追い抜き、600店舗を超えた。

 それではなぜ、首位ドミノピザは停滞しているのだろうか。 【次ページ】ドミノ・ピザ閉店の要因は「味」でも「値段」でもなく…
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