- 2025/08/25 掲載
これが理想?ガートナー推奨「最高データ/アナリティクス責任者」の“能力の条件”
CDAOが直面する「厳しい現実」
データ/アナリティクス(D&A)戦略を統括し、その推進の責を負うのが最高データ/アナリティクス責任者(CDAO)である。AI活用の加速を背景に「データからの価値創出」が経営課題として浮上する中、「データ保護」のみならず「AI戦略の牽引」の任も負うようになったことで、その企業内での存在感は急速に増している。ガートナーの調査でも、CDAOの7割がAI戦略とオペレーティングモデルの策定を担い、36%がCEOの直下に配置されるまでになった。
この現状について、「ただし、CDAOの実働部隊となるデータ部門に目を転じると、その大半はいまだデータに関する御用聞き、あるいはサービスプロバイダーに留まります」と指摘するのは、ガートナー シニア ディレクター,アナリストのサラ・ジェームズ氏だ。

シニア ディレクター,アナリスト
サラ・ジェームズ氏
ジェームズ氏によると、当然彼らの影響力は小さく、権限もわずかしか与えられていないのが実態だと話した上で、その理由を一言で説明すれば、経営への関与の度合いが挙がるという。
確かにかつてのCIOとIT部門の状況を考えれば、その点について納得できる部分も多いはずだ。
「CDAOは技術のプロとして腕を磨き、今の地位を獲得しています。ただ、CDAOとして今後、経営からの期待に応えるには、組織を率いるためのリーダーシップとともに、経営視点での判断能力をより磨いていかねばなりません。同様に、データ部門も活躍の場をより多く求めるならば、従来からの指示待ち型組織からの、現場にとっての強力なパートナー組織への脱却が必要となります」(ジェームズ氏)
では、それを実現するためには、どんなプロセスを踏む必要があるのだろうか。 【次ページ】リーダーシップ「3つの必須条件」
IT戦略・IT投資・DXのおすすめコンテンツ
IT戦略・IT投資・DXの関連コンテンツ
PR
PR
PR