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- 2025/10/23 掲載
【徹底解説】結局、縦型ショートドラマはどんな内容が視聴されている?
急伸する「縦型ショートドラマ市場」と「GOKKO」
2022年に設立された、縦型ショートドラマのクリエイターチームの会社GOKKO 。その代表取締役・田中聡氏は2023年2月、当時は若年層以外に現在ほどは知名度のなかった縦型ショートドラマについて詳細に解説してくれた。それから2年半、市場は文字通り爆発的に拡大。GOKKOもその間、中国の制作会社・嘉書科技と共同で縦型ショートドラマを制作(2024年4月)、三者割当増資で約11億円を調達(2024年7月)、配信アプリ「POPCORN」のリリース(2025年2月)と、着実に事業を成長させてきた。
前編に引き続き、急成長する縦型ショートドラマ市場の最前線に身を置き続けている田中氏に、人気のジャンルや市場の今後について聞いた。
作り続けることで次のトレンドが見える
――縦型ショートドラマは、どんな内容のものが視聴されやすいのでしょうか。プラットフォームごとにトレンドの差はありますが、全体で見ると“不倫もの”や“復讐系”といった、ややインモラルなテーマの作品が再生回数を伸ばしやすい傾向はあります。感情の起伏が大きくて、1~2分でもドラマとして成立しやすいんですよね。
とはいえ、イノベーター理論で言うところのイノベーター層やアーリーアダプター層では、そういったジャンルの消費はかなり落ち着いてきています。今メインで視聴されているのは、より広い層=マジョリティだと思います。
なので、市場としてのボリュームはまだありますが、“次に伸びるジャンル”としてのポテンシャルはやや落ち着きつつある。今後、飛び抜けたヒット作が出るとしたら、また別の切り口やテーマになる可能性が高いと思っています」

――「アンテナの高い人たち」「イノベーターやアーリーアダプター」とは、具体的にはどのような人たちですか。
年齢で区切るのはあくまで目安ですが、縦型ショートドラマでいうと18~24歳くらいの若年層がコアターゲットにはなります。その中でも、流行の一歩先を探していたり、新しいものにすぐ飛びつく“感度の高い層”ですね。
TikTokで言えば“流行る前にやってる人たち”、X(旧Twitter)で言えば“流行りを言語化してる人たち”。そういう、カルチャーの先端にいるような人たちを指しています。
――次に流行るジャンルは何だとお考えですか。
正直、つくり続けないとわからないです。だから僕らは毎月100話弱の縦型ショートドラマを企画・制作しています。感覚的な仮説は立てられても、それが“本当にウケるか”は出してみるまでわからない。小さく試して、当たったものの要素を分解して、次に活かす。その繰り返しです。
縦型ショートドラマの収益は企業案件が柱ですが、僕らの強みは“ピュアコンテンツ”も継続的に出し続けていること。クライアントがいないからこそ自由に仮説検証できるし、その視聴データをもとに、次のヒットの種を見つけていく。ある意味で、このピュアコンテンツはR&Dのような位置づけでもあります。
![]() (出典:GOKKOREC)
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![]() (出典:GOKKO一寸の光陰)
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