- 2026/02/27 掲載
月5万円で別荘が手に…なぜ「シェア別荘」が急増中? 新興・老舗に聞くブームの裏側
連載:ヒットの現在地
1981年生まれ。フリーランスライター・PRとして、「ビジネストレンド」「国内外のイノベーション」「海外文化」を追う。一般社団法人 日本デジタルライターズ協会会員。エンタメ業界で約10年の勤務後、自由なライフスタイルに憧れ、2016年にOLからフリーライターへ転身。その後、東南アジアへの短期移住や約2年間の北欧移住(デンマーク・フィンランド)を経験。現地でもイノベーション、文化、教育を取材・執筆する。2022年3月~は東京拠点。関連サイトはこちら。
月5.5万円から…急拡大する「シェア別荘」の全体像
「別荘=富裕層のもの」という常識が、覆されつつある。“別荘の民主化”を掲げ、サブスクモデルで市場に参入したSANUをはじめ、シェア別荘が拡大したことで所有のハードルが下がっているためだ。「シェア別荘」とひと口で言っても、さまざまなビジネスモデルが存在する。以下の図は、近年の別荘市場における主なモデルを簡易的にまとめたものだ。
そこで登場したのが、Web上で申し込みや購入が完結する「サブスク」や「共同所有」だ。上記のうち、最も手軽に別荘を利用できるのは「サブスク」で、たとえば、SANUでは月額5万5,000円で平日中心に利用できるプランを提供する。平均で毎月1~2回、2~3泊ずつ利用されているという。
また、UMITO(ウミト)が提供する「WITH SEA(ウィズシー)」は、海に特化した別荘サブスクで、価格はSANU同様の月額5万5,000円。公式ホームページでは「ウェイティング登録」の案内が出ており、好評を得ているようだ。
そして、ここ数年でプレーヤーが増え、規模が拡大しているのが「共同所有型」だ。数名から数十名のオーナーで所有し、利用権を分け合う仕組みだ。購入費用だけでなく、管理費、固定資産税、修繕積立金なども所有人数で割るため、そのぶん維持費も安く済む。オーナーには年間宿泊日数が割り振られ、未使用日は運営事業者が買い取る仕組みもある。一定年数が経過すれば、各社のセカンダリーマーケットで売却もできる。
富裕層向けには、1棟を丸ごと所有しながら面倒な管理は事業者に任せられる「1棟所有」も用意する。こちらは自身での利用に限らず、資産価値として保有する人が多い。
さらに、NOT A HOTEL(ノットアホテル)が運営する「NOT A HOTEL」では、会員権を「NFT」で販売するモデルもある。宿泊利用日数が1~3泊まで(いずれも日時固定・有効期間は47年間)の3種類があり、価格は185万円から。宿泊場所は毎年ランダムで選ばれるという。NFTのマーケットで売却・譲渡が可能で、今年分だけの「利用権」も販売できる。
今でこそ急成長中の別荘市場だが、事業がうまく回らず撤退した企業も実は少なくないという。業界歴が長い西垣氏は、廃業に陥った事業者が乗り越えられなかった壁と黒字化の重要ポイントを明かしてくれた。 【次ページ】分譲の“限界”から大転換──老舗が「会員権」にこだわる理由
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