- 2025/12/12 掲載
スペースX、2026年にもIPO計画、資金調達額も史上最大級のIPOか?
調達額は250~300億ドル超、企業評価額は1兆ドル(約155兆円)を超える可能性も
IPOによる資金調達額については、250億ドル(約3.8兆円)以上 300億ドル(約4.7兆円)超に達する可能性があるとの見方が出ている。これは2019年のサウジアラムコの約290億ドル調達を上回る水準で、史上最大級のIPOとなる公算が大きい。
企業評価額は複数の事情に詳しい関係者の話として、1兆ドル(約155兆円)超の評価を見込む向きが出ているが、評価額をさらに高め、1.5兆ドル(約235兆円)前後とする見方も伝えられている。この場合、スペースXは世界最大級の上場企業の一つとして株式市場に登場する可能性がある。
スペースXがIPOを検討する背景には、同社の主力事業であるロケット打ち上げサービスと衛星インターネット事業「スターリンク」の成長がある。報道では2025年の売上高が約150億ドル、2026年には220億?240億ドルまで拡大する見込みとされ、売上の大半がスターリンクによる収入になると分析されている。
IPOで調達する資金の用途としては、宇宙空間でのデータセンター建設、運用に必要な半導体チップの購入、さらに今後の宇宙技術開発やインフラ整備への投資が挙げられている。マスク氏自身も関連イベントでこうした大型プロジェクトへの活用を示唆しており、資金需要が高い分野であることが報じられている。
上場に向けた動きの詳細について、スペースX広報は報道に対して公式コメントを出していないが、経済メディアの取材では既に幹部採用や主要役員との計画調整が進められているとの情報も出ている。また、IPOの時期については市場環境次第で2027年以降にずれ込む可能性も指摘されている。
これまでスペースXは、衛星通信事業のスターリンクを将来的に上場させる可能性についてマスク氏自身が述べていたが、最新の報道では企業全体としてのIPO実施が計画されているとの見方が強まっている。これは従来の「スターリンク単独上場」という構想から方針転換の兆候とも受け取られており、同社が宇宙産業全体を見据えた大規模資金調達を模索していることを示唆している。
スペースXの上場計画は、世界のIPO市場全体にも大きなインパクトを与える可能性があるとの指摘も出ている。長らく未公開企業として市場の注目を集めてきたスペースXが上場へと踏み切れば、株式市場における宇宙関連銘柄への投資機運が高まるとの見方もあり、既に同社との関係性が深い企業の株価が上昇する動きも一部市場で観測されている。
一方で、IPOを巡る評価や期待については慎重な見方もある。巨大な評価額や資金調達規模が話題となる一方で、実際の収益性や事業リスクといったファンダメンタルズ面での検証が必要との指摘も専門家から聞かれている。特にスペースXのような資本集約型の宇宙関連企業においては、持続的な利益創出が上場後の株価形成にとって極めて重要になるとされる。
スペースXからの正式発表はまだなく、今後企業側の公式声明や証券取引委員会への提出書類の公開が注目される。
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