• 2026/02/20 掲載

【Copilot】Excelなど使うだけ…「隠れた専門人材」秒で発掘「People Skills」の衝撃(2/2)

連載:Copilot for Microsoft 365で変わる仕事術

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「組織編成や社内研修」などの計画にも役立つワケ

 People Skillsによるスキルの推論でタグ付けされた情報を利用することで、ユーザーはMicrosoft 365の検索で同僚を見つけられるほか、Peopleエージェントが社内のユーザーの情報を探索する際のデータソースとして用いることが可能となります。スキル情報が整備されることで、人を探す手間が減り、精度が高まります。

 またPeople Skillsの価値は、個人利用にとどまりません。

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People Skillsで従業員がどのようなスキルを身に付けているのかを把握できるため、社内研修などの計画にも役立てられるようになる

 管理職のユーザーにとっては、部下のスキルが可視化されることで、自組織の強みや足りない部分が見えてくる可能性があります。People Skillsは、こうしたリーダーによる必要な従業員スキルの洞察も目的としており、チームビルディングや組織編成、社内研修などの計画を支援するものになります。

「監視される」「評価に利用される」の不安にどう対応?

 こうした仕組みは便利な一方で、「監視が強化されたように感じる」「評価に使われないか」といった不安も生まれやすいものです。People Skillsは、こうした点も意識しており、ユーザー側と管理者側それぞれで制御できるようになっています。

 ユーザー側の視点では、従業員が自分のスキルを自由に編集できることに加えて、必要に応じて共有や推論をオプトアウトできる機能が含まれます。また管理者側の視点でも、ユーザーにタグ付けされるスキルとしてセンシティブであるなどふさわしくないものを除外設定できます。

 また、運用面においても、ユーザーやグループ単位でスキル推論の有効化を制御できるため、対象を絞ったパイロット運用から始めるなど段階的な展開や統制を取りやすい仕組みになっています。場合によっては、一部の地域などで、法律や就業規則などの事情で適用が難しいことも考えられるため、こうした運用の柔軟性は重要です。

 ただし、導入してみたものの、多くのユーザーがオプトアウトしてしまったのでは意味がありません。People Skillsの仕組みはユーザーの理解と協力がなければ定着することはないでしょう。運用開始時には、この機能を利用する目的を十分に周知し、協力が得られる状態を作っていく必要があります。

【神アプデ】「使われないまま終わる」をAIで解決

 さてこうしたPeople Skillsによるスキルの推論が、2026年2月にかけてMicrosoft 365 Enterprise E3/E5ユーザーにも拡張されるアップデートが案内されています。これにより、より多くのユーザーのプロフィールが、People Skillsによって充実させられることになります。

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Microsoft 365ロードマップでは、2026年2月からPeople Skillsの機能がMicrosoft 365 E3/E5にも提供されることが公開されている
(画像:筆者提供)

 Know Whoの仕組みは、対象者が増えるほど価値が高まります。組織の一部だけが利用していても、社内横断の活用はできません。社員全員にMicrosoft 365 Copilotライセンスを付与するのが困難な企業でも、Microsoft 365のユーザーも対象にできるようになることで、Know Whoの基盤づくりを前進させられることにつながるアップデートだと言えます。

 People Skillsは、CopilotのチャットやWord/Excel/PowerPointの連携のように目立つ存在ではありません。しかし、これまで多くの企業がチャレンジしてきたKnow Whoを、AIを前提に「続けられる形」で実現できます。

 ただし、こうした機能はIT部門が有効化して展開するだけでは、使われないまま終わる可能性があります。理由の1つは、People Skillsは「設定が終われば価値が出る」タイプの機能ではないからです。スキルの可視化は、相談・連携・配置・育成といった業務側の目的と結びついて初めて意味を持ちます。

 特に、人事部門や組織開発、現場マネジメントの立場こそが、この機能に注目すべきだと考えます。メンバーシップ型からジョブ型へ、さらにはスキルベース組織という考え方へと進むほど、個人のスキルを把握し、機会と結びつける仕組みは重要になります。

 にもかかわらず、プロフィール入力のように「各自の努力」に依存した仕組みは、どうしても長続きしません。People Skillsが提供するのは、まさにこの“運用の鬼門”をAIで越えていくための基盤です。

 People Skillsは派手な機能ではありません。しかし、社内の“誰が何をできるのか”をAIの助けを借りて可視化し、Know Whoを組織に根付かせるための基盤になり得ます。Microsoft 365 Copilotの価値を高めるという意味でも、こうした縁の下の機能に目を向け、ITと業務側が一緒に活用していくことが重要になっていくのではないでしょうか。

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