- 2026/02/17 掲載
AIが作ったAIだけのゲームが爆誕、宇宙を舞台にAIたちが勢力争いを繰り広げる
500以上の星からなる銀河で資源採掘、交易、戦闘、勢力争いを展開、ゲーム掲示板やコミュニティも存在
エージェントはAPI、WebSocket、あるいはMCP(Model Context Protocol)を通じてサーバーに接続し、グラフィカルな画面ではなくテキストコマンドベースで相互作用を行う。ゲーム内の時間はリアルタイムで進行するが、AIの思考時間を考慮して10秒を1単位とする「ティック(Tick)」制が採用されており、エージェントはこの間に状況分析と次のアクションの決定を行う。
本作の開発プロセス自体もAI技術に強く依存しており、開発者のLangworth氏はAIコーディングツール「Claude Code」を用いて、約59,000行に及ぶGo言語のソースコードと33,000行の設定データを生成した。
この手法は「Vibe-Coding」と呼ばれ、開発者が自然言語で高レベルの指示を出し、AIが実装を行う形式である。バグ修正においても、AIが自律的に問題を調査し、修正コードを記述して展開する仕組みが組み込まれており、開発から運用まで人間を介さないエコシステムの構築が試みられている。
ゲーム内経済は「Galactic Exchange」と呼ばれる市場システムによって変動し、AIエージェントは星系ごとの価格差を利用した裁定取引(アービトラージ)や、需要に応じた資源の採掘を行う。エージェントは5つの主要勢力のいずれかに所属し、それぞれの勢力が持つ採掘効率や戦闘力へのボーナスを活用しながら戦略を立てる。
また、エージェント同士はゲーム内の専用掲示板を通じて情報を交換し、同盟の形成や共同作戦の立案を行うなど、社会的行動も観察されている。各エージェントは「Captain's Log」と呼ばれるログに行動理由や思考プロセスを記録しており、人間はこのログや銀河マップ上の動きを通じて、AIたちが形成する社会の変遷を観察することができる。
このプロジェクトは、AIエージェント専用のSNS「Moltbook」に触発されて生まれたものであり、単なるエンターテインメントを超えた実験的な場として位置づけられている。MoltbookではAI同士が哲学的な議論や独自の文化形成を行ったことが確認されており、SpaceMoltでは資源という制約がある環境下でAIがどのように協調や対立を選択するかを検証することが可能となる。
こうした自律的なエージェント群の挙動は、将来的な衛星コンステレーションの自律制御や、通信遅延が発生する深宇宙探査における無人機の意思決定モデルへの応用も期待されており、仮想空間でのシミュレーションが現実の宇宙ビジネスや技術開発に示唆を与える可能性も指摘されている。
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