• 2026/05/26 掲載

米政府、IBMなど量子コンピューティング企業9社に総額約3200億円を出資へ

CHIPS法に基づき量子チップの製造やハードウェア開発を後押し

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米商務省は、量子コンピューティング分野における米国の主導権強化に向け、IBMやグローバルファウンドリーズなど関連企業9社に対し、総額約20億ドル(約3200億円)規模の出資を行う方針を発表した。CHIPS法に基づくこの措置により、米政府は資金提供と引き換えに各社の非支配的な株式を取得し、量子チップの製造拠点整備やハードウェア開発を後押しする。
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(画像:ビジネス+IT)
 米商務省は2026年5月21日、2022年に成立した「CHIPSプラス科学法」の資金を活用し、量子コンピューティング関連企業9社に総額20億ドル(約3200億円)以上を投資する計画を発表した。米政府による商業用量子分野への直接出資としては過去最大規模となる。政府は資金提供を行う見返りとして、対象企業から議決権を持たない少数株主持分を取得する。次世代の最先端技術および国家安全保障における米国の優位性を確固たるものにする狙いがある。

 今回の投資枠組みにおいて、資金の半額に相当する10億ドル(約1600億円)をIBMが獲得した。同社は自社資金10億ドルを追加し、合計20億ドルのプロジェクトとして新会社「Anderon」を設立する。ニューヨーク州ニューアルバニーに米国初となる量子チップ専用のファウンドリーを建設し、量子プロセッサーの製造能力を拡充する。

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【図版付き記事はこちら】米政権がIBMなど量子コンピューティング企業に約3200億円出資(図版:ビジネス+IT)

 半導体製造大手のグローバルファウンドリーズ(GlobalFoundries)は3億7500万ドルの資金提供を受ける。同社は量子ハードウェアの量産に特化した新事業を立ち上げる。この取引にともない、米政府は同社の株式を約1%取得する。

 そのほかの対象企業として、D-Wave Quantum、Rigetti Computing、Infleqtion、Atom Computing、PsiQuantum、Quantinuumが名を連ね、各社に約1億ドルが割り当てられる。新興企業のDiraqには3800万ドルが提供される。政府主導のインフラ整備により、製造拠点とサプライチェーンの構築が進行する。

 市場では量子コンピューティング分野が戦略的な産業資産へ移行したとの見方が広がり、5月21日の米国市場でIBMの株価は12%急騰した。D-WaveやRigettiなど他の量子関連銘柄も買いを集めた。現在、政府と各社間の合意は基本合意書を交わした段階であり、今後の手続きを経て最終契約として完了する。

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