- 2026/06/11 掲載
Claude Code×Codex最強連携、失敗続きのAIアプリ開発が「成功率爆上げ」する全手順(3/4)
要件を伝えるだけでOKの「公式プラグイン」がスゴい
仕様書や設計を重視する開発思想は古くからあるが、2025年にアマゾンがリリースしたAI開発ツール「Kiro」が、SDDをAI開発の道具として最適化した。Kiroは、開発プロジェクトを開始する段階でユーザーにインタビューを行い、その結果、以下の3つのファイルを作成する。設計書=design.md
実装計画=tasks.md
要件定義書にはユーザーが作りたいモノを整理した情報が記述される。要件定義をコードでどう実現するかを細かく決めたのが設計書だ。どんな機能が必要で、各機能をどう連携させるかが定義される。
設計書をどういう順番で実際のコードにしていくかが、実装計画だ。
実装モードに入ると、Kiroは設計書と実装計画を元にコードを作成していく。この方法は賢くてAIの特性に向いている。そしてシンプルなので、真似をしてClaude CodeやCodexで実現する工夫があちこちで行われた。AIが細分化された分野の専門家として働くことを可能にするスキルやサブエージェントという仕組みを使えばClaude Codeで仕様駆動開発を行うことは難しくない。
代表的なのは「cc-sdd」で、npx cc-sdd@latest とコマンドラインで1行入力するだけで、Claude CodeやCodexの他、Cursor、Copilot、Windsurf、OpenCode、Gemini CLI、Antigravityという主なAIコーディングツールで仕様駆動開発を実現できる。まずは、ここから始めるのが良いだろう。
筆者は、Claude Codeなどの公式プラグインになっている「Superpowers」を使っている。これは純粋なKiro互換のSDDツールではないが、ユーザーにインタビューして要件定義、設計、実装計画と進む。さらに作成した仕様のレビューやTDDによる実装なども総合的に行ってくれるツールだ。
Kiroスタイルにするため、エージェントの振る舞いを決めるCLAUDE.mdやAGENTS.mdに、requirements.md、design.md、tasks.mdの使用を指定した。
それに加えて、細分化したui_design.md、db_design.md、api_design.mdの使用も指定している。実装計画もtasks.mdだけだとコードを実装する際に曖昧さが混入するので、機能ごとにcontract(実装契約書)も作るように指定している。
さらに、UIデザイン、データベース設計、API設計、基盤設計などの専門家スキルも人気の高いものをインストールしてある。これらが相互に作用した結果なのだと思うが、筆者の環境ではAIに要件を指示するだけで、かなり高度な設計と実装計画が作成される。100%完璧とは言わないが、細かいトラブルもAIと相談しながら解決できるし、大幅な機能の追加や変更をしても大きな事故になることはない。
【AIレビュー】品質爆上げする「最強ループ」の実行法
テスト駆動開発(TDD)は、長い歴史があって、ソフトウェア開発の現場では広く使われてきた手法だ。作成したコードを常にテストして品質を確保しながら開発する手法だ。その際に、「まず必ず失敗するテストを書く」というのが特徴的な点で、失敗していたテストをすべて通過できるコードを完成品とする。TDDのテストは、仕様書や設計書を元に作成する。だから、精度の高い設計書や実装計画を立てるSDD(仕様駆動開発)とは相性が良い。
テストをパスできないことを赤信号、パスできれば緑信号と見なして、緑になるまでコードを修正する。このループをRed-Green-Refactorというので覚えておこう。機能の追加や変更が行われたら、必ずテストを再実行してチェックすることで、修正や追加による機能の低下やバグの混入(デグレーション)を防ぐこともできる。
前述のSuperpowersをインストールすれば、仕様駆動開発に加えてTDDとレビューもカバーしてくれる。レビューとは、作成した設計書やコードをチェックして弱点や問題点がないかチェックすることだ。これもバイブコーディングを安定させるのに、重要なフェーズだ。
Superpowers単独でも高い威力を発揮するが、Claude CodeからCodex CLIにレビューを依頼するSkillもある。GPT系はレビューが得意なので、両方契約できる人はぜひ使って欲しい。OpenAIが公式に提供している「codex-plugin-cc」がオススメだ。
レビューで指摘が入るとClaudeが修正して再度GPTにレビューを依頼する。一定の品質が確認できるまで自動でレビューのループが回るので、放っておくだけで設計やコードの品質が上がる。 【次ページ】AIを「最強の部下」にしよう
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