• 2026/06/18 掲載

FTC、多国籍サブスク詐欺を提訴──決済額7億ドル規模

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米連邦取引委員会(FTC)は、アプリストアの監視をすり抜け、消費者に不正な定期課金を強いてきた多国籍企業ネットワーク「ジェネシス・テック」を提訴した。同組織は複雑なペーパーカンパニー群を駆使し、解約困難なサブスクリプションアプリを展開して数億ドル規模の収益を得ていた。
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(画像:本文をもとに生成AIで作成)
 ジェネシス・テックは実質的な運営をウクライナで行いつつ、キプロス共和国に複数の法人を配置して米国消費者向けにマーケティングを実施した。さらに米国の決済システムを利用するため、デラウェア州にシェル法人を設立するという複雑な多国籍ネットワークを構築していた。

 ジェネシス・テックはフィットネスアプリ「MadMuscles」、PDF編集ツール「PDF Guru」、自己啓発アプリ「Wisey」など多数の製品群を運営する。2023年初頭から2025年半ばにかけ、主要な5つの製品ラインだけで約2億5,000万ドルの売り上げがあった。2025年9月までの12か月間には、同ネットワークに関連するペイパルアカウントの総決済額が約7億ドルに達している。

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【図版付き記事はこちら】
解約したくても連絡が困難なカスタマーサポートが壁となる
(図版:本文をもとに生成AIで作成)

 FTCの訴状によると、同社は米アップルや米グーグルが運営するアプリストアの審査網をすり抜けるための手法を悪用していた。アプリの審査段階では規定に沿った無害な画面を表示し、審査を通過して一般ユーザー向けに公開後、自社サーバからのAPI制御によって課金画面を起動させる。審査承認後にサブスクリプション詐欺のコードを立ち上げるドメインリダイレクトも用いていた。

 アプリストアの手数料や監視を逃れるため、「Web-to-App」と呼ばれる外部決済モデルも導入していた。ソーシャルメディアの広告から外部のWebサイトにユーザーを誘導してクレジットカード情報を登録させ、その後にアプリをダウンロードさせる。これにより、消費者をプラットフォーム側の容易な解約システムや返金手続きから切り離したのだ。

 無料や低額での利用をうたいながら、小さい文字で自動更新の条件を隠し、明確な同意を得ないまま高額な定期課金へと移行させていた。 解約手続き後も無断で課金が継続されるケースがあった。

 FTCは、ジェネシス・テックの行為が連邦取引委員会法およびオンライン購入者信頼回復法(ROSCA)に違反するとして、共同CEOのウラジーミル・ムノゴレトニーやヴァシリー・ウリアノフをはじめ、複数の個人と関連法人を提訴した。米連邦裁判所は資産凍結など一時差し止めを命令、モバイルアプリ市場における消費者保護を強化している。

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