- 2026/07/17 07:00 掲載
元OpenAI CTO設立のThinking Machines、初のAIモデル「Inkling」を公開
「自律」から「対話へ」マルチモーダルなオープンウェイトモデル
Inklingは、テキスト、画像、音声、動画から構成される45兆トークンのデータセットで事前学習されたマルチモーダルモデルである。アーキテクチャにはMixture-of-Experts(MoE)方式を採用しており、総パラメータ数は9750億、推論時に実行されるアクティブパラメータ数は410億に抑えられている。最大100万トークンのコンテキストウィンドウをサポートし、計算コストや遅延のバランスを制御できる仕組みを備えている。性能評価においては特定分野への特化を避け、コーディングやエージェント機能、検索拡張生成(RAG)など幅広い用途で機能する汎用性を重視した設計となっている。
同社は併せて、アクティブパラメータ数を120億に小型化した軽量版モデル「Inkling-Small」(総パラメータ数2760億)のプレビュー版も公開した。多くの指標でInklingに匹敵する性能を示しており、テスト完了後にウェイトを公開する予定としている。
モデルの提供にあたり、同社は開発者が独自のデータを用いてAIモデルを微調整できるカスタマイズ用プラットフォーム「Tinker」を展開している。Inklingの推論環境については、TogetherAIやFireworks、DatabricksといったAPIプロバイダーと提携したほか、NVIDIAの推論マイクロサービス「NVIDIA NIM」や、ローカル実行環境であるUnslothなどのオープンソースツール群とも連携し、多様な導入経路を確保している。
Thinking Machines Labは、「人間の意志と判断を拡張するAIの構築」を企業ミッションとして掲げている。一部の開発元で訓練された状態のままモデルを固定化するのではなく、ユーザーが自身のニーズや価値観に合わせて微調整を行い、自らのデータやワークフローに直接適応させることができるAIシステムの構築を推進する。
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