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  • 2009/07/10

小さく始めるSOAのススメ、IBMの「Smart Work」が目指すもの

IBMは現在、ワールドワイドで「Smarter Planet」という、地球がより賢く進化していくことを示すコーポレート・ビジョンを打ち出している。今回はその中でも、ビジネスを効率化する「Smart Work」と、それを構成する「Smart SOA」について、日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業 WebSphere事業WebSphereマーケティング・マネージャの渡辺隆氏に伺った。

丸山隆平

丸山隆平

経済ジャーナリスト。1972年日刊工業新聞社入社、以降88年まで第一線の経済・産業記者として活躍。経団連、NTT、通産省、郵政省、労働省、東京商工会議所、各記者クラブ所属、米国特派員を経験。情報通信、コンピューター・ソフトウエア産業草創期から取材。コンピューター・OA、情報通信、経営問題関連の執筆・著作多数。1989年から投資家向け広報(IR)コンサルタントとして内外の企業IR・PRをサポートしている。

「Smart Work」は、コラボレーション、SOA、BPMの3層で構成


日本アイ・ビー・エム
ソフトウェア事業 WebSphere事業部
WebSphereマーケティング・マネージャ
Strategy & Plan
渡辺隆氏

──IBMでは「Smart Work」というメッセージを打ち出されていますが、これは何なのでしょうか?

 日本語で「スマート」と言うと「かっこいい」という意味が最初に浮かび、そこから「賢い」、「知性のある」といった意味につながりますが、英語ではそれに加えて「デジタル化された」「ハイテクの」という意味があります。そう考えると、IBMが掲げている「Smart Work」とは、ハイテクや新しいデジタル化技術を活用して仕事の能率を高めて行くことを表していると考えています。

──なぜ今「Smart Work」なのでしょう。

 この10年で一番変わったのは、インターネットの普及です。デバイスもPCだけでなく、多様化しており、テクノロジーの要素はどんどん変わってきています。SNSやブログの流行に加え、それを携帯電話から利用するのが一般的になりました。こうした新しい「メディア」を仕事にどれだけ活用しているかと言うと、実際は、まだまだだと思います。

 もちろん新しいテクノロジーはIBMだけが作っているわけでなく、さまざまな“うねり”から出てきているのですが、これらをさらに活用して行こうという今後の大きな流れをIBM流に言うと「Smart Work」と表現できるのではないかと思います。

基幹に耐えうるサービス

──Web2.0技術のビジネス利用を、「エンタープライズ2.0」と表現されることもありますが、これも「Smart Work」には含まれると考えてよいでしょうか?

 大きな“くくり”で言うと「コラボレーション」の領域となります。つまり、人と人の間を新しいテクノロジーを使ってどのように広げていくかということです。IBMでは「Smart Work」の下に3つのレイヤーがあると考えています。1つは今言った人間系を含めた「Smarter コラボレーション」、2つめが「Smart SOA」3つめが「BPM(ビジネスプロセスマネジメント)」です。

──「Smarter コラボレーション」とはどういうことでしょうか?

 メールや掲示板は従来からありますが、たとえばIBMのLotusには“know How(ノウハウ)”だけでなく“know Who”、つまりどんな人がどのような技能を持っているかも共有できる仕組みがあります。こうした技術を使いながら、人間系を意識しながら働きやすさを模索して行こうという考えです。

 また、PCだけでなくiPhoneなどの携帯端末を使って、どこからでも情報にアクセスできるようになってきました。この点についても、たとえばLotusならLotus LiveとしてSaaS化しており、より簡単に活用できるようになっています。こうした技術をもとに、お客様とのコミュニケーションがより円滑にできる仕組みが出来上がりつつあります。

現実的にSOAを考える時期

──「Smart SOA」の位置づけはどうなりますか。

 人間系をテクノロジーとして実装するものです。「Smart SOA」というのは、実は3年前から言い始めています。

 Smart SOAの前に、そもそもSOAとは何かという話ですが、たとえばアプリケーション間を連携するのもSOAですし、BPMのようにプロセスを改善する、あるいは自動化することもSOAです。企業内のマスターデータを統合化し、アクセスする仕組み、エントリーポイントと呼んでいますが、さまざまな形のあるSOAをどう始めて行くのか定義したのが4年ほど前です。

 基礎的なSOAを開始しているお客様はSOAの登場期に何でも組み替えてダイナミックに構築できると期待されましたが、実際はなかなかうまくいかないことがありました。しかし、その後大きな進化を遂げており、かつて理想とされていたことに限りなく近づいているのが実情です。

 とはいえ、SOAは一朝一夕には実現できません。現在始めた企業と、何年も取り組んで企業基盤が成熟している企業とでは、おのずと違いがあります。たとえばESB(Enterprise Service Bus)により基盤がしっかりしており、サービスの管理・経費のコントロールもできていて、そこで初めて「このサービスについては社外のサービスを利用しよう」というダイナミックな使い分けができます。

 こうしたことを含めて、他社と差別化する意味で「Smart SOA」と言っています。また、この2~3年、先進的な事例が出始めてきており、あらゆるサービスの基盤が柔軟に組み替えることができるまで、IBMはSOAを強調し続けるのではないかと思います。

──SOAについてはどの企業も訴えていますが、IBMのSOAと他社との違いは何でしょうか

 確かに、現在はどの企業でもWebサービスの標準仕様に基づいてセキュリティを担保して、実装はJavaベースで行っています。A社からB社へ基盤を変更することは、以前なら大変な作業を伴うものでしたが、現在では容易にできるので、各社の差がなくなってきました。

 とはいえ、IBMでSOAを実現する主軸となる製品「WebSphere」の源には、IBMが培ってきたメッセージングの技術やメインフレームの超ミッションクリティカルな技術に裏付けられています。それがJavaになり、アプリケーションサーバーになったのです。そのため、大量のトランザクションをいかに安定的にセキュアに実行できるかは、IBMの最大の強みです。

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