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  • 2009/10/06

【インタビュー】 携帯電話通信網を利用した手頃な遠隔監視サービス「なんモニ」

「なんモニ」は、モバイル通信モジュールを利用した無人監視サービスだ。ソフトバンクモバイルの通信網を利用し、独自のアプリケーションとセットでM2Mの環境をASPとして提供する。従来は大掛かりな仕組みが必要だった無人監視にモバイル通信技術を取り入れることで、利用のハードルを大きく下げることに成功している。柔軟なカスタマイズに対応しつつ低価格を実現したサービスの、開発舞台裏をのぞいてみた。

無線化とASP化により
巡回監視の自動化にかかるコストを大幅削減



ユーピーアール株式会社
モバイルソリューション事業部 課長
袴田真一氏


 ユーピーアールは、物流に使用するパレットのレンタル事業を中心に発展してきた企業だ。昨今はモバイル通信モジュールを利用したモニタリングなど、M2Mの分野でも大きな成長を見せている。「なんモニ」もそうした新しいサービスのひとつだ。現場に設置した専用装置が定期的に必要な情報を収集し、離れた場所にいる管理者へとレポートする。こうした遠隔監視の考え自体は、特に新しいものではないが、なんモニには大きな特徴がある。それは、レポートのための通信にソフトバンクモバイルの通信網を採用している点だ。これまでの遠隔監視は、監視したい現場に固定回線を敷設しなければならないものがほとんどだった。監視開始までに時間とコストがかかる上、一度設置した装置の移動も簡単ではない。それに対してモバイル通信網を利用した「なんモニ」なら、すぐに必要な場所に設置し、監視をスタートできる。早くて手軽な上、回線敷設などの初期コストも不要だ。

 すぐに利用できるということと並んで、小規模でも手軽に利用できるという点にもこだわっていると語るのは、ユーピーアール モバイルソリューション事業部 課長の袴田真一氏だ。

「『なんモニ』は、監視装置とアプリケーション、サーバがセットになったASPサービスとして提供しています。監視装置もレンタルなので、初期費用を抑え、小規模でも手軽に遠隔監視を利用していただけます」

 従来、遠隔監視を効果的に利用するためには、監視装置から集められるデータを蓄積するためのサーバ、データを活用するためのアプリケーションを用意する必要があった。これらの開発には多大な時間とコストが必要になるため、監視する対象が多い大規模な企業でなくては導入は難しかった。それに対して「なんモニ」は、アプリケーションを含めたASPとして利用できるので、自社でアプリケーションを開発する必要はない。監視対象が少なく、コストが見合わないとしてこれまで遠隔監視を諦めていたようなシーンでも、活用してもらえるはずだと袴田氏は言う。たとえば農業の効率化を考えてビニールハウスの室温を監視しようと考えた場合、監視対象はほんの数カ所のみというケースもある。これまでなら、こうした監視はコストに見合わず諦めるしかなかったが、1台から手軽に利用できるなんモニなら、低いコストで室温監視を自動化できる。

 遠隔監視を自動化した場合の大きなメリットには、人による巡回監視の手間を省けること、定期巡回に比べて高頻度でチェックでき、リアルタイムに近い対応が可能になることなどが挙げられる。人が定期的に巡回監視する場合、1時間に1度や30分に1度など、その監視頻度には限度がある。1時間に1度の巡回監視を行う場合、なんらかの問題が発生してから対応までに、最大1時間の空白が生じてしまう。なんモニは最小1分間隔でのチェックが可能なので、問題発生から対応までの時間を短縮できる。さらに、本来業務の合間を縫って定期的な巡回監視を行おうとすると、本来業務が忙しい時間帯には巡回監視が現場担当者の大きな負担となる。

「人による定期的な巡回監視では、ピーク時に定められた間隔で巡回監視ができない事態も考えられます。安全確認などのための定期監視は、本来業務が多忙な時間帯には現場では後回しにされてしまうことがあるかもしれません」

 こうした状況下でも、「なんモニ」で定期監視を自動化すれば欠かすことなく定期的な巡回監視を行えると袴田氏は語る。また、サーバに蓄積されたデータを今後の業務改善などに利用できるという、副次的な効果も見込める。

用途によって選べるプランは
監視のみ or 監視+指示の2タイプ

 「なんモニ」のサービスには2つのプランが用意されている。監視とレポーティングだけを行う「なんモニSMSプラン」と、アプリケーションなどのASPサービスがセットになった「なんモニWEBプラン」だ。

 「なんモニSMSプラン」の場合、監視装置に接続されたセンサーによって異常を検知した場合に緊急アラートを送信するのみで、収集された情報の記録などは行われない。通知にはソフトバンクモバイル携帯電話のSMSが利用される。通知先には5カ所までのソフトバンクモバイルおよびディズニーモバイルの携帯電話番号を指定でき、導入時に監視装置に書き込まれる。月額3,675円/台の機器レンタル料とソフトバンクモバイルの通信料のみで利用できるので、運用コストも低く抑えられる。ソフトバンクモバイルの携帯電話ユーザーにおなじみのホワイトプランを使えば、アラートの送信に必要な通信料も無料だ。

「『なんモニSMSプラン』は、監視のみを目的としたライトユーザー向けのサービスです。異常時には実際に現場に出向けばよいという場合は、こちらのプランで十分なことが多いでしょう」


※クリックで拡大
図1:なんモニSMSプラン


 一方『なんモニWEBプラン』の場合は、センサーから得た情報が定期的にデータセンタへ送信され、データベースに蓄積される。蓄積されたデータは、専用のWebアプリケーションを使って確認、分析ができる仕組みだ。アプリケーションには何種類もの管理画面が用意されており、ユーザーは自分の使いやすいように画面をカスタマイズできる仕組みになっている。たとえば、機器設置場所が一目でわかる広域図を使って異常発生個所を把握し、より細かいエリア情報に落とし込みながら詳細な状況を知ることもできる。またブロック図を使って各センサーの状態を1画面に並べて表示したり、データをグラフ化して表示することも可能だ。特定期間の管理記録をCSV形式のデータとしてダウンロードすることもできるので、表計算ソフトや業界に特化した分析ソフトを使い、詳細な分析を行うこともできる。もちろん、異常時のアラート機能も備わっている。通知先としてEメールを指定できるので、アラートを受信する端末も選ばない。

「『なんモニWEBプラン』のもうひとつの特徴は、データを収集するだけではなく、ユーザー側から監視装置に向けてアクションを指示できることです。現場に設置された装置と連動して、監視とそれに対するアクションまでを遠隔地から行えるようになります」


※クリックで拡大
図2:なんモニWEBプラン


 たとえば農業に応用してビニールハウスの温度監視を行うような場合、温度異常のアラートに対して換気を行うなどのアクションを、Webアプリケーションの画面から指示できる。具体的には監視装置の接点のうちいくつかを外部制御に割り当てておき、それらの接点のオン、オフをWebアプリケーションから制御する仕組みになっている。対応する接点を換気装置のスイッチなどと連動させておくだけで、遠隔操作を実現できる。『なんモニWEBプラン』の、『なんモニSMSプラン』との料金差は、システム利用料の月額2,100円/台である。

 監視装置から詳細な監視データがデータセンタへと送信されるため、セキュリティに関する不安を感じる方もいるかもしれないが、心配は無用だ。監視装置からデータセンタまではソフトバンクの閉域網を使ってデータを送信するので、通信を外部からの傍受は不可能となっている。

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