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  • 2010/06/11

【民主党藤末氏コラム】菅新総理の就任に思う「ここで日本改革を成し遂げなければならない!」 (2/2)

連載『ふじすえ健三のビジネス+IT潮流』 

財務大臣として

 財務大臣に就任した菅さんに会った時、相当な勢いで経済学を勉強していたのが印象的だった。ある経済学者の本を示し、「藤末君はこれを読んだことがあるか?」と聞くので、「提言されている政策は知っている」と応えたら、実はその経済学者に直接レクチャーを受けているとのことだった(本の名前の開示はお許しください)。私は、相当な根性で経済学を勉強しているな!と強く感じた次第だ。

 そして、菅さんの経済政策で一番特徴があると感じるのは、ギリシアの危機を日本の問題としても認識しているということだ。財務大臣としてギリシアの危機を肌身に感じてきたからこそ、GDPの1.8倍まで債務残高が膨れ上がり、ギリシアを上回る危機となっている日本の行く末を案じ、俗に「菅ノミクス」と呼ばれる「第3の道」経済政策を推進しようとしているのだろう。公共事業や市場主義に頼らず、成長分野で需要や雇用を生み出すこの経済政策に日本の浮沈がかかっているといってもよい。

「現場主義の菅さん」

 新しい党役員と閣僚が決定した(閣僚名簿)。菅政権のなすべきことをズバリ一言でいうと、「新しい皮袋に新しい酒を入れること」である。具体的には、鳩山前総理から引き継いだ2つの課題をまず解決すべきだ。「政治とカネ:政治の信頼回復」そして「普天間:日米関係修復」である。

 政治とカネの問題については、まずは、小沢前幹事長に記者会見でコトの顛末を総合的に説明してもらってはどうかと思う。マスコミでは細切れに説明が流れるため、一度全体的に大きな流れを説明すべきではないか。実は一つひとつ全て、説明がつくことばかりだと私は感じているのだ。

 また、企業団体献金の全面禁止をすぐにでも実現すべきである。企業団体献金の全面禁止法案はすでに私たちが研究会において新しい法案を作成している。この法案を成立させることができれば「政治家が自らを縛ること」を行うことになり、政治に対する信頼を大きく回復する一助になると確信する。

 そして普天間問題は、6月末にサミット・G8、そしてG20がカナダで開かれる。この際にアメリカとの間で首脳会談を開き、「普天間基地の移設」の問題を基地周辺の方々の安全の確保、わが国の安全保障の確保といった観点から大きな方向性を確認すべきであるし、また、先日NPT運営検討会議で採決された核兵器廃絶への取り組みや地球環境技術における日米協力など前向きなプロジェクトを是非とも共同提案できるようにしたい。

 菅総理は4月に渡米した際にサマーズNEC議長と議論し、ホワイトハウスにも入っており、また、アーリントン墓地に献花するなどアメリカ側の印象は悪くない。日米関係の修復には大きな期待がもたれる。

 菅総理は就任会見で、「日本の国を根本から立て直し、もっと元気のいい国にしたい。強い経済、強い財政、強い社会保障を一体として実現する」と述べた。すなわち、経済、財政の再建、そして社会保障の再構築を最優先課題として取り組む考えを明らかにした。さらに、そのための新成長戦略としては、環境・医療・介護分野に重点を置く財政配分を行い、アジアの成長を日本経済の復興につなげようという考えを強調した。さらに、菅総理は経済成長の必須要件である財政再建について、将来の消費税率引き上げを念頭に置いたうえで「党派を超えた議論」の必要を呼びかけた。

 今、わが国の最優先課題の一つが経済、財政再建であることに異論をはさむ者はいないであろう。菅総理は、政治の役割は貧困や戦争など人が不幸になる要素をいかに少なくしていくか、すなわち「最小不幸社会」をつくることである、と述べた。わたしも、全く同じ考えに立つ。そして、そのために真っ先に優先すべきは、経済・財政の再建である。消費税率引き上げなど財政再建のための議論は、民主党の中だけですべき議論ではない。今は、財政再建にむけた党派を超えた議論を行い、一刻も早く強い経済、財政を構築する努力をしなければならない。菅総理のリーダーシップに大いに期待したい。
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2008年12月4日 インターネットカフェを視察する菅直人と藤末健三
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