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  • 2010/08/02 掲載

スタンフォード大学 学長 ジョン・L・ヘネシー氏:イノベーションを可能にする3つのタイプの人材

素晴らしい発見は、素晴らしい人間から生まれる

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技術のイノベーション(=革新)は突発的な波でやって来る。決して連続的なプロセスではない。その波を見つけることができるのは、長期的視野で物事を見ている大学や研究所だ。またその波は、複数企業だけでなく、まったく新しい産業を作るだけの力を持っている。大きな波が来た時にうまく捉え、市場に送り出すことが世界の変革につながっていくのだ。こうした“生態系”は、どのようにして形成されるのか。スタンフォード大学 学長で、米Googleの社外取締役も務めるジョン・L・ヘネシー氏の考察をご紹介する。

執筆:レッドオウル 西山 毅、構成:編集部 松尾慎司

執筆:レッドオウル 西山 毅、構成:編集部 松尾慎司

レッド オウル
編集&ライティング
1964年兵庫県生まれ。1989年早稲田大学理工学部卒業。89年4月、リクルートに入社。『月刊パッケージソフト』誌の広告制作ディレクター、FAX一斉同報サービス『FNX』の制作ディレクターを経て、94年7月、株式会社タスク・システムプロモーションに入社。広告制作ディレクター、Webコンテンツの企画・編集および原稿執筆などを担当。02年9月、株式会社ナッツコミュニケーションに入社、04年6月に取締役となり、主にWebコンテンツの企画・編集および原稿執筆を担当、企業広報誌や事例パンフレット等の制作ディレクションにも携わる。08年9月、個人事業主として独立(屋号:レッドオウル)、経営&IT分野を中心としたコンテンツの企画・編集・原稿執筆活動を開始し、現在に至る。
ブログ:http://ameblo.jp/westcrown/
Twitter:http://twitter.com/redowlnishiyama

より重要性が増す「大学」の役割

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スタンフォード大学
学長
米Google 社外取締役
ジョン・L・ヘネシー氏
 研究とイノベーションは、経済成長の源泉となるものだ。たとえば半導体。最初の基礎的な研究は、ベル研究所で行われた。その後、企業で商業化に向けたさまざまな研究が続けられ、結果として半導体産業が生まれた。パソコン産業や現在のインターネット産業も同様だ。こうした多くの発明が、新興企業や新しい産業構築の礎(いしずえ)となっている。

 ヘネシー氏は「大学こそが、現状打破的なイノベーションの源泉となっている」と語り、「イノベーションが起こるのは、大学が多くの場合、長い目で物事を見るからだ」と、大学の重要性を強調する。

 また大学は小さな積み上げ型の改善ではなくブレイクスルー型、即ち、現状打破的な大変革そのものを嗜好するという。大学で生まれた革命的な技術によって、新しい企業だけでなく、新しい産業が生まれていく。ヘネシー氏は「大学が果たす役割は、時間とともにさらに重要になってきている」と続ける。というのも、企業が基礎研究を行うことが難しくなってきているからだという。その背景には、研究による十分な見返りが、株主のサポートを得られるほどの短期間で得られないという問題がある。結果、基礎研究の多くが、徐々に大学にシフトしてきているのである。

 さらにもう1つ、重要な点は、ブレイクスルー的な製品の多くは、実は公共財であるということだ。UNIXやトランジスタなどは、ある1社が保有し、独占的に活用できる資産ではない。

 「そうした意味で、公共財あるいは公共の利益にかなった研究も、大学で行うのがベストだと思っている」(ヘネシー氏)

【次ページ】イノベーションを起こす3つのタイプの人材

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