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  • 2013/01/21 掲載

Office 2013を斬る:ビジネス転換するマイクロソフト、タッチ・クラウド機能は使えるか

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一般ユーザーへの発売日が2月8日に決まったOfficeの最新版、通称Office 2013(正式名称はOffice)がいよいよ本格的に始動する。「タッチパネルへの対応」「クラウド連携」など派手な機能に目がいきがちだが、マイクロソフトのビジネスモデルが大きな分岐点を迎えた製品でもある。また、Windows XPのサポート終了が2014年に差し迫っているのと同様に、Office 2003の延長サポートが2014年4月8日に切れるため、Officeを利用してきた企業側にも大きな選択を迫る製品と言える。細かい機能については追って紹介することとし、今回はまず新しいOfficeの全体を概観しておこう。
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試用環境
今回の試用環境は以下のとおり。このレベルであれば、パフォーマンスはまったく問題なかった。システム要件(右表)についても記載しておくが、古いPCの場合は事前に試用版などで確認しておくのが良いだろう。一般向けにはプレビュー版が無料公開されているので、参考にしていただきたい(筆者が本稿で紹介するのはRTM版)。あと忘れてはならないのが、対応OSがWindows 7以降になっていることだ。Windows XPでは動作しないので注意していただきたい。

筆者の試用環境
CPUIntel Core i7 1.9GHz
メモリ8GB
HDD500GB
OSWindows 8 Pro 64bit
システム要件(参考)
CPU1GHz以上
メモリ32ビットでは1GB、64ビットでは2GB以上
HDD3GBの空き領域
OSWindows 7、Windows 8、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2012

タッチ機能はWindows 8+タッチ対応デバイスが前提

 Office 2013の最大の特徴は、マルチタッチ機能に正式に対応したことだ。この機能はもちろん、Windows 8との組み合わせを前提にしている。すべてのアプリケーションに「タッチモード」が用意されており、リボンのボタン類を大きく表示して、タッチ操作を容易にすることができる。見た目のバランスは悪くなるが、指による操作には都合がいい。

photo
各アプリケーションには、タッチモードとマウスモードが用意されている。各モードは左上のアイコンで切り替える。画面はExcel 2013だ。

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こちらはマウスモード。従来と変わりない。

画像
こちらはタッチモード。ボタンが大きく表示されてシートエリアが狭くなる。タッチ操作に最適化された画面デザインである。

 個々のアプリケーションにも、タッチを前提にした機能が用意されている。たとえば、Word 2013の「閲覧モード」は、文書を左右にスワイプして切り替えるモードだ。Outlook 2013では、ウィンドウ右側に「アクションバー」が表示される。これは、タブレットを左右の手で持ったとき、右手の親指で操作するバーで、返信やフラグ設定を容易にする。

画像
Word 2013の閲覧モードは、左右にスワイプして文書を閲覧できるモードだ。

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Outlookでは、タッチモードに切り替えるとウィンドウ右端にアクションバーが表示される。デバイスを左右の手で持ち、右手の親指で操作することを念頭に置いた機能だ。

 これ以外にも、各アプリケーションにはタッチを前提とした機能が用意されているが、いうまでもなく、Windows 8+タッチ対応デバイスでなければ、これらの機能は使えない。問題は、企業がこうした機能をどれくらい必要としているかだが、キーボード+マウス中心の従来のオフィス業務では、現時点ではあまりないよう思う。

 ただし、積極的にタッチ対応を進めたい業務があるなら、これらの機能はぜひチェックしたい。たとえば、作業現場などの屋外活動、外回りの多い営業マンなどにタッチ対応のWindows 8デバイスを配布するなら、Office 2013は間違いなく価値がある。

【次ページ】Office 2013はビジネスモデル転換の試金石

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