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- 2013/10/23 掲載
三重県知事 鈴木 英敬インタビュー「行政の仕事はコーディネーターであり接着剤」
東京に「三重テラス」オープン
三重県の地域活性化戦略
──ご自身が知事になって、三重県はどう変わったでしょうか? 三重県の地域活性化の戦略と併せてお聞かせください。観光客も3,786万人で過去最高を記録しました。今年は伊勢神宮の式年遷宮が行われていますが、9月23日の時点で、参拝者数が統計を取り始めた1895年(明治28年)以来過去最高の923万人に達しました。今までの最高は2010年(平成22年)の882万人だったですが、これをすでに上回っていることになります。
今年は10月2日と5日にご神体の鏡を移す遷御の儀が行われます。かつてはこの儀式の後に人が押し寄せる傾向だったのですが、すでにたくさんの人がお見えになっているのは、三重県をはじめ伊勢市など、みんなで情報発信を行ってきた賜物だと思います。
三重県では近年、台湾からの誘客に力を入れていますが、2013年の上半期で全国平均は前年比50%増、三重県は98%増でほぼ倍ですね。インバウンド全体でも日本平均20%増、三重県は35%増です。有効求人倍率も1.05倍。
──産業政策と観光に力を入れてきた成果が出始めているように感じます。2つ目の変化はどのようなものでしょうか?
鈴木知事■2つ目は、三重県行政全体としてスピード感が出てきた、三重県全体が明るくなってきたと県内外の人から言われるようになったことです。このような人を前向きにさせる期待感は大事だと思います。あとは、行政の顔が見えるようになってきたと言われます。海外との関係が良くなり、ビジネスチャンスが増えたと言ってもらえるようにもなりました。
私たち三重県の行政は、プラットフォームとしてビジネスチャンスが増える機会を提供するのが仕事だと思っています。たとえば出前商談会。これは特定の会社や業種(日立グループや日産、デンソーやトヨタ、ホンダや三菱重工など)の会議室を借り切って、三重県の中小企業の皆さん60~70社を連れていき、個別の会社の担当者に直接PRをするビジネスマッチングです。ここでディープな商談をしていただく。このような機会を今年もすでに多くの企業で行っています。
ビジネスマッチングの機会は海外にも広げています。今年はブラジルのサンパウロ州に行ってまいりましたが、経済団を含め66人で行きましたし、昨年は台湾に88人、中小企業の社長さんなど共に行ってきました。
こういった取り組みが今までと変わってきたことです。
──海外にも、鈴木知事が直接乗り込んで交渉をしているということでしょうか?
鈴木知事■やっぱり、私が海外に行くときには仲良し小好しの姉妹提携のような形だけのものではダメだと言ってきました。今まで多くの国に行きましたが、そのたびに県職員には「成果を出さなければならない」と言ってきました。結果として出前商談会やビジネスマッチングセミナーのアレンジなどのアイデアを出し、行動に移してくれているわけです。
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