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  • 2015/09/22 掲載

慶應大が自前のメールシステムをやめてクラウドを導入した理由

慶応義塾大学 中村修教授

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1990年からインターネット接続を開始している慶応義塾大学は、日本で最も古くからインターネットにかかわってきた代表的な組織であり、現在も国内最高レベルのバックボーンを誇る。その慶應義塾大学が2014年11月に情報共有基盤として「Google Apps for Education」を採用したことは話題となった。自前で情報共有システムを構築する技術やリソースを持ちながら、なぜ慶應大学はGoogleと提携したのか。本稿では「Google Atomosphere Tokyo 2015」において慶應義塾大学 環境情報学部教授 慶應義塾インフォメーションテクノロジーセンター副所長 中村 修氏が講演した内容を紹介する。

五味 明子

五味 明子

フリーランスライター。札幌市出身。東京都立大学経済学部卒。複数のIT系出版社の編集部に編集者として所属した後、2011年からフリーに。フィールドワークはクラウドコンピューテング、オープンソース、セキュリティ、アプリケーション開発などエンタープライズITが中心。海外イベント取材が多く、1年の半分近くを出張先で過ごす。
Twitter:http://twitter.com/g3akk

オンプレミスのメール基盤からGoogle Apps for Educationへ

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慶應義塾大学
環境情報学部教授 慶應義塾インフォメーションテクノロジーセンター副所長
中村 修氏

 「Google Apps for Educationの採用を発表したとたん、さまざまなところから“慶應はGoogleに魂を売ったのか”などと囁かれた」と中村教授は講演の冒頭、苦笑しながら導入にまつわるエピソードを紹介している。

 Google Apps for EducationはGoogleが教育機関向けに提供するホスティング型のコミュニケーション&コラボレーション基盤だ。メール、カレンダー、チャットなどのサービスが含まれており、全世界で約4,000万人が利用する。その大規模ユーザーとして慶応義塾大学の名前もリストアップされることになったのだ。

 慶応義塾大学は、東京大学とともに日本のインターネットを黎明期から支えてきた代表的な組織だ。インターネットに接続を開始したのは1990年のことで、それ以来、学生やスタッフにもメールアカウントを提供している。2004年からは幼稚舎や中高、卒業生などを含む全塾レベルでインターネット接続提供を開始している。

 自前でネットワークを構築する技術を持ちながら、なぜ慶應義塾大学はGoogleと手を組んだのか。中村教授はその最大の理由としてコストを挙げている。中村教授が在籍する慶應義塾インフォメーションテクノロジーセンターは、慶應義塾の情報基盤をすべて管理している。ユーザーの数は約5万人で、これを30名強のスタッフで面倒をみなければならない。

「たとえば4月には新しい学生が大量に入ってくるので、アカウントの発行や認証、セキュリティのチェックなどで忙殺される。少ないスタッフでできることには限りがある。すべてを自分たちだけで回していく運用方法に疑問の声が出るようになった。とくにメールに関してはそうした意見が強くなっていた」(中村教授)

 そして“運用をアウトソースする”という視点から候補に上がってきたのがクラウドの活用だった。

 中村教授らは2010年から慶應義塾のメールシステムの移行先としてふさわしいクラウドサービスの検討を開始し、2013年にはGoogle Apps for Educationに最終決定している。移行は2014年11月だが、しばらくは前システムと併用しながら運用を行い、2015年3月には完全移行を終えている(前システムの終了)。

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Google Apps for Education移行への経緯。完全に移行が完了したのは2015年3月

慶應大がGoogle Appsを選んだ4つの理由

 メールやカレンダー、メッセージサービスなどの情報共有基盤をクラウドで提供しているベンダーやプロバイダーはほかにもある。なぜ慶應義塾はGoogleを選んだのか。中村教授は4つの点から説明を行っている。

【次ページ】 慶應大がGoogle Appsを選んだ4つの理由

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