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  • 2020/01/27 掲載

ロシア当局の強制捜査が入ったNGINX、創業者への尋問があったことを明かす

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オープンソースとして開発されている軽量なWebサーバ「NGINX」などの知的所有権をめぐって、NGINXのモスクワオフィスに当局者による強制捜査が2019年12月12日に入ったことが米ZDNetなどで報道されていました。

新野淳一(本記事は「Publickey」より転載)

新野淳一(本記事は「Publickey」より転載)

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。


 2019年12月15日、NGINXゼネラルマネージャGus Robertsonの名前で、この状況について説明するメールが届きました。おそらく主要な関係者、顧客、ジャーナリストなどに送付しているものと思われます。


 NGINXは、カザフスタン生まれのIgor Sysoev氏が、当時Webサーバとして主流だったApacheよりも優れたWebサーバを目指して2002年にロシアで開発を開始したソフトウェアです。

参考:1億4000万ものサイトで使われているNginxとは? 開発者Igor Sysoev氏が語る

 当初はSysgoev氏が個人でオープンソースとして開発を行っていましたが、より本格的に開発を行うために2011年に会社としてNGINX Inc.を立ち上げました。

 その後、オープンソースのNGINXに加えて商用版のNGINX Plus、ファイアウォール機能を提供するNGINX WAF、アプリケーションサーバ機能を提供するNGINX Unitなども展開。

 2019年2月には東京オフィスを立ち上げを発表。2019年3月にはF5 Networksによる買収が発表され、現在ではF5 Networks傘下となっています。

画像
2019年2月の東京オフィス立ち上げ時に来日した、NGINX,Inc. CTO兼Co-Founder Igor Sysoev氏(中央)、CEO Gus Robertson氏(右)、エンジンエックス・ジャパン ジャパンカントリーマネージャー 中島健氏(左)(肩書はいずれも当時)

 米ZDNetの報道によると、強制捜査の理由はロシアで検索エンジンやポータルサイトなどを手掛けるRambler Groupが、NGINXの開発時にSysoev氏が同社でシステム管理者として勤務していたため、NGINXの知的所有権が自社にあるとしてNGINX Inc.に対して著作権侵害を主張したため。

 Sysoev氏は、NGINXの開発は勤務時間外に行っていたことであり、Rambler Groupは当時、その存在すら知らなかったはずだと説明してます。

【次ページ】12月12日、モスクワオフィスに強制調査。マスタービルドはロシア国外で保全

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