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- 2022/02/24 掲載
「産業用AI」「産業用AIoT」とは何か、2021~26年の予測で見えた“明るい”市場動向
- IoT Analyticsは最新の調査報告において、AIoT市場が2026年までに1,022億ドルに達すると予想しています。
- この技術をけん引しているのは、4つのトレンドです。(1)新しいソフトウェアツールの利用可能性、(2)単純化されたAIソリューションの開発、(3)従来のアプリケーションへのAI投入、(4)AIハードウェアの進歩です。
「産業用AI」「産業用AIoT」とは何か
産業用AIとは、製造業において物理的なオペレーションやシステムに関わるAIです。AIを活用したシステムにより、製品開発/製造、サプライチェーンや現場におけるオペレーションなど、産業の基本的なプロセスを自動化し、改善することができます。一方、産業用AIoTとは、産業用AIの1つで、製造業におけるAIのうちIoT型のデータに基づいて行われるものを指します。
AIoTとは、シャープがAIとIoTを組み合わせて作った造語です。
なぜAIoT市場が重要なのか製造業で使われるソフトウェアやハードウェアのプロバイダーは、既存の製品にAIによる機能を組み込むようになっています。 メーカーはこれらのソリューションを賢く採用し、作業の効率化、製品品質の向上、工程の改善を実現しています。
コロナ後は年“35%”で成長、市場規模は「11兆円超」へ
産業現場でのAI導入率は、2年余りの間で19%から31%に増加しました。調査で回答のあった企業のうち、業務の全体または一部にAI技術を導入したのが31%であったほか、39%が現在、技術を評価中または試験的に導入しています。あらゆる分野でAIの導入が進む中、特にエネルギー分野と、石油・ガスや化学製品などのプロセス産業での増加が顕著です。高価値の資産、大量の作業データ、何百というパラメータに左右されるプロセスなどを組み合わせることができる、という点がこれらの産業における導入を強力に後押ししています。
一般的な産業用AIアプリケーションには、予知保全(PM)などのメンテナンス、予測的品質管理、マシンビジョンシステムによる故障検出、AIによる在庫管理の最適化、AIによる生産計画・最適化などがあります。
AIは、世界的に製造業やエネルギー企業にとって重要な技術となっています。IoT Analyticsは、産業用AIソリューションの市場が、新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着いた後、年平均成長率(CAGR)35%という高い数値で伸長し、2026年には市場規模が1,021億7,000万米ドル(約11兆8,000万円)に達すると予想しています。
今後、多くの製造業務や関連アプリケーションに真のAI(単純な統計データではない)が浸透していくことは、ますます明白になっています。IoT Analyticsの調査によると、4つの主要なトレンドが、産業現場におけるAIの普及を促進しています。
【次ページ】市場拡大を後押しする「4大トレンド」をこちらで解説
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