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- 2022/10/22 掲載
Amazon CloudFrontとは何かをわかりやすく図解、利用するメリットや料金、S3との違い
Amazon CloudFrontの概要
Amazon CloudFrontは、CDN(Contents Delivery Network)の機能を持つマネージドサービスです。CloudFrontを利用することで、クライアントへコンテンツを高速配信することができます。- CDNとは、各地に配備されたエッジサーバにコンテンツをキャッシュすることで、コンテンツ配信の高速化や元々コンテンツを配備していたサーバへのアクセスを分散する仕組み
- CloudFrontはAWS上でのCDNを実現するサービス
- CloudFrontはエッジロケーションを世界中に保有しており、エッジロケーションにコンテンツをキャッシュすることでグローバル単位でコンテンツ配信を高速化している
- CloudFrontは他のAWSサービスと統合されており、アクセスのモニタリングやCloudFrontの保護、通信の暗号化が可能
- 料金体系は従量課金制で、初期費用や維持費はかからない
CDNとは
CDN(Contents Delivery Network)とは、システムのサーバの負荷を下げつつ、コンテンツ配信を高速化する仕組みです。CDNはオリジンサーバとエッジ(キャッシュ)サーバで構成されます。オリジンサーバとは、コンテンツを配信するサーバ(Webサーバ、APサーバ)です。エッジサーバは、オリジンサーバのコンテンツの一部を一時的に保持(キャッシュ)するサーバです。
クライアントはシステムにアクセスする際に、まずエッジサーバにアクセスします。エッジサーバの中にリクエストされたコンテンツがあれば、そのままクライアントに返却します。もしエッジサーバにそのコンテンツがなければ、オリジンサーバからコンテンツを取得し、クライアントに配信します。このとき取得したコンテンツはキャッシュサーバに格納されます。
この仕組みにより、キャッシュさえされていればエッジサーバからコンテンツを配信できるため、オリジンサーバへのアクセスの集中を防げます。加えてCDNはユーザーへのコンテンツ配信速度の向上にも寄与します。
例えば、世界中からアクセスされるシステムが日本にあると考えてみましょう。日本のクライアントとアメリカのクライアントによるシステムへのレイテンシー(データをクライアントから送信してから結果が返ってくるまでの遅延時間)を比較した場合、アメリカのクライアントのほうが距離が離れている分だけレイテンシーが大きくなります。レイテンシーの遅延は、システムの利用者の満足度を低下させる恐れがあります。
CDNでは、エッジサーバを世界中に配置することでこの問題を解決します。システムの利用者はもっとも近いエッジサーバへアクセスしコンテンツを取得できるので、レイテンシーの増加を防げます。CDNを提供している著名なベンダーとして、AkamaiやFastlyが挙げられます。
【次ページ】CloudFrontによるコンテンツ配信
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