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- 2023/09/21 掲載
生成AIは「過度な期待」、それでもオールジャパンで推進する「AI施策」まとめ
生成AIは、「過度な期待」のピーク期に
米ガートナーは2023年8月16日、「先進テクノロジーのハイプサイクル:2023年」を公表した。生成AIは、ハイプサイクルにおいて、「過度な期待」のピーク期に位置づけられ、2から5年以内に変革的な利益をもたらすと予測している。生成AIは、ハイプサイクルでの主要なトレンドである新興AIのテーマに含まれており、革新のための新しい市場の機会を創出していくとしている。
日本においては、ガートナージャパンが8月16日に公表した「日本における未来志向型インフラテクノロジーのハイプサイクル:2023年」においても、生成AIは「過度な期待」のピーク期にとなっている。
ガートナージャパンによると、今後12カ月以内に、ほとんどのテクノロジー製品・サービスに生成AI機能が組み込まれ、『どこでも生成AI』の状況になっていくと予測している。
新たな産業創出に向けて、AI戦略などで政府も支援
生成AIの進展の急速な進展を踏まえ、政府は産業創出の観点からも後押しする。7月4日に開催された東大×生成AIシンポジウムで、岸田総理は以下のように発言し、生成AIによる産業創出には、計算資源と良質なデータの重要性を挙げている。
背景には、日本においてOpenAIなどの大規模言語モデル(Large Language Model, LLM)などの応用範囲の広い基盤モデルのグローバル開発競争からは大きく遅れをとっている状況がある。
政府はAIに関する国内の研究開発強化を重点政策に掲げており、2024年度の政府全体の関連予算は2,000億円規模と、前年度の2倍程度に増やす計画だ。
内閣府のAI戦略会議を中心に、AI関連の政策の議論や検討を進めている。AI戦略会議は、AI関連施策の方向性を示す重要な場として、省庁間連携・官民連携による取り組みを通じて、日本の競争力を強化することを目指している。
8月4日に開催した第4回の会合では、「AIの利用促進」「AI開発の強化」「リスクへの対応」など“3つの戦術”ついて議論・検討を進めている(次頁で詳説)。
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