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  • 2023/10/17 掲載

ファイザーが会議・メールの時間を50%削減の秘訣、日本企業と“対照的な”働き方

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米大手製薬会社のファイザー。同社の人材戦略では経営資産である「ヒト、モノ、カネ」を「ヒト、ヒト、ヒト」と置き換えるほどに人材を重視する経営で知られる。その日本法人の人事部門もピープルエクスペリエンス部門へとすでに名称を変更し、各種施策を矢継ぎ早に実施している。ファイザーの取締役・執行役員でピープルエクスペリエンス部門長の相原 修氏が、社員の潜在能力を“解き放つ”ために取り組む勤務制度や独自の活動を解説する。

執筆:岡崎勝己、撮影:吉成大輔

執筆:岡崎勝己、撮影:吉成大輔

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ファイザー
取締役・執行役員
ピープルエクスペリエンス部門長
相原 修氏

働く場所や服装、時間は自分で決める

生成AIで1分にまとめた動画
 ファイザーの人材戦略では、企業活動の中心に社員を置いている。「その中で人事部門は社員のエンゲージメント強化、社員が最大限の力を発揮する機会の創出、社員の能力向上の3つに注力しています」と説明するのは、カイシャのミライ カレッジ 2023 Tokyo-Autumn-に登壇したファイザーの取締役・執行役員でピープルエクスペリエンス部門長の相原 修氏である。

 もっとも、社員の能力を引き出すまでには、自身の業務への疑問や、リスクを避ける企業風土、非効率な働き方など、いくつもの壁が立ちはだかる。それらを克服する代表的な取り組みとして相原氏が紹介したのが、同社の「働き方改革」のベースとなる、「Log in for Your Day」との考えに基づく活動だ。そこでは、社員自身による自分の働き方(場所や服装、時間)の能動的な決定を推奨している。

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ファイザーでは「Log in for Your Day」により社員の働き方の能動的なデザインを推奨する

 従来からビジネスカジュアルを取り入れてきた同社では、2019年の制度開始を機に、自由な服装の考えが一気に普及する。一方で、働く場所に関しては、始まりは社員の育児や介護の支援のために2000年代中頃に限定導入された在宅勤務制度にまでさかのぼる。

 以後、利用要件を大きく緩和した新制度を2009年に導入、2019年にはフレキシブルな働き方の実現に向け対象者が拡大される。そして2020年の新型コロナ禍への対応策として社員全員が原則、在宅での勤務に移行し現在に至っているという。

 2020年12月には月4日以上出社すれば、場所や時間の制約なく、しかも上司の承認を得られなくとも在宅勤務が認められるようになった。

在宅勤務が好まれ社員がオフィスに来ない

 「Log in for Your Day」での最大の転機は、やはり、新型コロナ禍での在宅勤務だったという。「当初は多様なクレームが人事に寄せられました。しかし、在宅勤務に慣れるに従い、逆にオフィスへの出社は無用との考えが現場に浸透していきました」と相原氏は振り返る。

 実際に、2021年に実施したオフィスへの望ましい出社頻度についての社内調査では、50%が月1日以下、85%が週1日以下と回答している。一方で、在宅勤務制の前後での生産性について従業員に尋ねたところ、変わらないとの答えが最も多く、多少のばらつきはあるが向上したとの回答が44%を占め、低下したとする回答は24%ほどだった。

 2021年からはオフィスでの働き方の見直しにも取り組む。「Connect(みんながつながる)」「Learn(互いに学びあえる)」「Social(気軽なコミュニケーション)」「Collaborate(密度の濃いディスカッション)」「Innovate(一段階上の革新的な成果)」をキーワードに、全社員のフリーアドレス化とともに各目的に合わせたスペースを整備した。これを機に社長室も撤廃されている。オフィスフロアも半分近くにまで削減され、固定費の削減にもつながっている。

 その中でのファイザーの現状の悩みの1つが、新型コロナが日本での疾病での第5類に見直されたにも関わらず、「社員がオフィスに来ない」(相原氏)現実なのだという。 【次ページ】会議やメールに費やす時間を50%削減できたワケ

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