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- 2023/11/10 掲載
堀江貴文「ChatGPT禁止は人権侵害」の真意 茂木健一郎と語るこれからの「人間の価値」
堀江貴文(ほりえ・たかふみ) 1972年福岡県八女市生まれ。実業家。SNS media&consulting 株式会社ファウンダー。現在は宇宙ロケット開発や、スマホアプリ「TERIYAKI」「755」「マンガ新聞」のプロデュースを手掛けるなど幅広く活動を展開。有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」は1万数千人の読者を持ち、2014年には会員制のコミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校」をスタート。『ゼロ』(ダイヤモンド社)40万部超、『本音で生きる』(SBクリエイティブ)30万部超などのベストセラーがある。近著に『多動力』(幻冬舎)、『好きなことだけで生きていく。』(ポプラ社)、『すべての教育は洗脳である』(光文社新書)など。
1962(昭和37)年、東京生れ。脳科学者/理学博士。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。東京大学理学部、法学部卒業後、同大大学院物理学専攻課程を修了。理化学研究所、英ケンブリッジ大学を経て現職。クオリア(意識のなかで立ち上がる、数量化できない微妙な質感)をキーワードとして、脳と心の関係を探求し続けている。主な著書に『脳と仮想』(小林秀雄賞受賞)、『今、ここからすべての場所へ』(桑原武夫賞受賞)、『ひらめき脳』、『「脳」整理法』、『生きがい』など。
堀江氏が「ChatGPT禁止は人権侵害」とまで言うワケ
私に言わせれば、なぜこんなに便利なテクノロジーを積極的に利用しないのか理解できない。ChatGPTを禁止にするのは、基本的人権の侵害だとすら思う。誰がどう見ても、ChatGPTを使ったほうが有利なのは明白だろう。「ChatGPTを使うと、自分の頭で考える力が養われない」と言う人は、「自動車を使うと運動しなくなるので、足が退化する」と言っているのと変わらない。
ChatGPTが登場する以前にも、時代ごとに教育の中身は変化してきた。
たとえば、私たちの時代にはそろばんの授業があったが、今後はどうだろう。
いまやChatGPTは、計算をするだけでなく、どんな条件で何の答えが知りたいのかを入力すれば、そこに必要な数式さえ作って、答えを出してくれる。もはや計算機すら不必要になりつつある。あるいは習字の授業。アートとしては何らかの意味があるのかもしれないが、今の時代はタイピングや音声入力が当たり前なので、実用性は極めて低い。
「東大理Ⅲ」の価値にこだわる人に欠けている視点
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受験勉強で試されるような知識はすでに人間がAIにかなわなくなっている。だから、受験で東大理Ⅲを目指すのも、自動車と人間が陸上競技でタイムを争っているのと本質的には変わらない。いわば「受験」という競技を行っているにすぎないのだと思う。
そもそも「価値」は時代によって変わるものだ。
ゴルフを例にとってもう少しわかりやすく説明してみよう。ゴルフのクラブには以前まで、パーシモンと呼ばれる柿の木の素材が使用されていた。現在ではご存じのように、チタン製に素材が変わり、パーシモンのクラブを見ること自体がなくなった。ある時期までパーシモンを使ったクラブにはアンティークとしての価値が認められていたが、チタンドライバーが全盛となった現在は単なるゴミになってしまった。
以前は価値があったとしても、時が経てば、その価値が変わることがある。私にとって、東大理Ⅲの話も、同じことだ。 【次ページ】茂木健一郎が語る、これからの「人間の付加価値」
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