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- 2025/09/21 掲載
ヤバすぎ!無料ゲームで儲ける企業の「えげつない」戦略と激安居酒屋の収益構造
経営コンサルタント、講演家。セミナー会社経営。大阪大学卒業後、電機・自動車でのサプライチェーン・調達業務に従業。現在、未来調達研究所に所属。未来調達研究所にて、多くの無料教材を提供中。コンサルティングにくわえて、企業講演、各メディアでの出演・執筆を行う。代表的な著作に「調達・購買の教科書」「調達力・購買力の基礎を身につける本」(日刊工業新聞社)、「営業と詐欺のあいだ」「買い負ける日本」(幻冬舎)等がある。
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タッチパネルや二次元バーコード導入で売上減…納得の理由
激安居酒屋はどのように儲けているのでしょうか。残念ながら、激安居酒屋は少なからず倒産しています。どんな業態でも、売上以上にコストがかさんでしまっては生き残ることはできません。そんな中で生き残っている居酒屋は、回転率を上げて多くのお客を呼ぶことに成功しています。ここでは、事例をあげつつ売上面とコスト面に分けて激安居酒屋の経営について説明していきます。
以前、飲食チェーンの社長から聞いた話で、驚くものがありました。社長いわく「タッチパネルを導入してから、売上が落ちてしまった」らしいのです。さらに「二次元バーコードを読み込んで注文させるのもダメ。最悪だ」とのこと。理由を訊くと「店員から積極的に声掛けしないと、お客は追加注文してくれない」とのこと。なるほど、と私は納得しました。
ある安価な居酒屋を経営している芸能人にこの話をしたのですが、「本当にそう。店員には『なぜお客さまのコップがカラなのに話しかけないのだ』といつも指導している」とのことでした。
現在のような人手不足の時代には、タッチパネルや二次元バーコードの読み込みを採用するのはやむなき側面があります。しかし、コストは下がっても、その効果以上のロスがあってはいけません。先の芸能人が続けます。「たしかに人手不足で、ロボットが配膳している店もあります。しかし、料理は店員が持って行っている店がほとんどでしょ? それならば運んだときに訊けばいいんです。それに、ぱっと各テーブルを周って御用聞きをするくらいの時間はありますよ」とも。
激安居酒屋ではとにかく注文数を増やして売上を上げるしかありません。私は学生時代に激安居酒屋でアルバイトをしていました。とにかく御用聞きでも何でもいいから声掛けをして、仲良くなって、注文をもらうことの繰り返しです。 【次ページ】「激安」という響きはまだまだ日本で求められている
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