• 2025/11/21 掲載

欧州のVC・PE投資家がガチ査定、日本のスタートアップは結局「高い」のか「安い」のか

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今や日本でも決して珍しくない「起業」という選択肢。大学発のスタートアップの動きが活発化するなどポジティブな状況の一方で、特定の分野では、十分な投資が得られず資金不足が起きている現状もある。日本のスタートアップが世界で戦う存在になるためにはどうしたらよいのか。国内外で数多くの投資を担当してきた投資家たちが、大阪・関西万博の会場で開催された「Global Startup EXPO」にて議論した。
写真:粟飯原 正晴
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日本のスタートアップについて、国内外の投資家らが議論した

日本のディープテック「超資金不足」の分野とは

 世界中の投資家が日本のスタートアップエコシステムに熱い視線を送っている。かつては国内市場での成功を主眼としていた日本の起業家たちも、今やグローバルな舞台を目指すのが当たり前となった。

 日本のマーケットについて、ポテンシャルは非常に高いにも関わらず、特定の分野、特にディープテックで資本が決定的に不足しているという状況が見受けられると話すのは、フランスの PEファンド(プライベートエクイティファンド)、Jolt Capitalのプレジデント兼マネージングパートナーであるジャン・シュミット氏だ。

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Jolt Capital
プレジデント兼マネージングパートナー
ジャン・シュミット氏

 シュミット氏は、その一例として半導体関連の分野を挙げ、欧州ではディープテック企業の80%が十分な資金を確保しているものの、日本では特にハードウェア分野の企業で資金が足りていないと指摘。この状況は投資家にとっては大きなチャンスを意味すると話す。

 一方、ロンドンに拠点を置くベンチャーキャピタル(VC)であるAtomicoでパートナーを務めるルカ・アイゼンシュテッケン氏は、日本のテックエコシステムにも長年コミットメントを続けてきたと話しつつ、日本のスタートアップにおいて、マインドセットは大きく変わりつつあると話す。

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Atomico
パートナー
ルカ・アイゼンシュテッケン氏

「以前の日本のファウンダーは『国内で成功すればいい』という考え方が主流だったかもしれませんが、今は違います。明確に海外展開を志向し、100億円、200億円といった規模のIPOを本気で目指す、非常に野心的な方が増えています」(アイゼンシュテッケン氏)

 では反対に、国内から見た時には、日本のスタートアップ市場はどのような状況に置かれているのだろうか。 【次ページ】日本における「強み」と「弱み」
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