- 2025/12/03 掲載
Deep Research活用の「最強文章術」、読者を惹きつける「7つのプロット」(3/3)
【実践編】「推し活経済」の記事を書かせてみた
ここでは、「推し活経済」をテーマに、ビジネスパーソン向けの一般メディアに掲載する記事をDeep Researchを使って実際に書かせる例を紹介する。- 前述の7つの調査フレームワークと7つの執筆プロットをそのままコピーして生成AIのチャット欄にペースト。
- さらに以下の指示を出す。「7つの調査フレームワークすべてと、7つの執筆プロットのうちの1つを使って、“推し活経済”について記事を作成します。高校生でも理解可能な平易な文章で、ビジネスパーソン向け一般メディアに掲載することを前提にDeep Research記事を書かせるプロンプトを生成してください。表やグラフ、チャートを記事中になるべくたくさん含めて理解しやすい内容にしてください。」
- 生成されたプロンプトを、Deep Researchをオンにしてチャット欄にコピー&ペーストして実行させる。
上記の1と2でClaude Sonnet 4.5にプロンプトを生成させ、それをChatGPT GPT-5、Claude Sonnet 4.5、Gemini 2.5 Pro、Grok 4 Fast、PerplexityのDeep Research機能とGensparkのスーパーエージェントに作成させてみた※。その結果、ChatGPTは表とグラフ内の日本語が文字化けしてしまった(文字化けを回避する方法もあるが、ここでは解説しない)。文章も硬くて情報量も網羅的だが膨大で、メディアに掲載する記事には適さない。それ以外は、表かグラフのどちらかを含むレポートを作成できた。Perplexityは、多彩なグラフを使った見栄えの良いレポートを書いた。ただし内容はメディア向けの読み物記事というよりビジネスレポートだった。
読み物記事として完成度が高いのは、ClaudeとGeminiだった。Claudeは約3800字で長さ的にWebメディア掲載にちょうど良く表も豊富。グラフがないので追加で作図を指示したところ、Pythonで作成してくれた、別々にダウンロードして1つにすることで完成度が高い記事になった。
Geminiは約2万字の読み応えのある記事となった。表は作ってくれたがグラフは概要とキャプションと参照先リンクのみで、それを元に別途作成する必要がある。
Grokの文章は少し浅く硬いが、2度のグラフ作成をリテークした結果、たくさんの表、グラフ、チャートが挿入された見栄えの良い記事となった。使い方によっては一番便利かもしれない。
各サービスの得意不得意を見極めて、使いこなしていけば、高品質な記事を従来よりはるかに少ない手間と時間で作成できることは間違いない。
(※2025年11月25日現在、GPT-5.1、Gemini 3.0 Pro、Grok 4.1、Claude Opus 4.5がリリースされて各AIはさらに賢くなった。特にGemini 3.0 Proは画像生成AIのNano Banana Pro(Gemini 3.0 Pro Image)も同時にリリースされたことで図版制作にもより強くなった。)
生成AIへの指示で「イメージ固め」が大事なワケ
生成AIに仕事をさせるときは、最終的なアウトプットのイメージを固めることが大切だ。イメージがないままになんとなく指示しても、良い結果は得られない。自分のイメージを固めるには、先行例をたくさん集めて見比べよう。そして、今回紹介した7つの調査フレームワークと7つの執筆プロットとの類似性や関連性で分析してみる。その上で、Deep Researchに指示して試行錯誤をしてみてほしい。いきなり理想のアウトプットを期待するのではなく、少しずつ使いこなしテクニックを磨いてほしい。
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