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- 2026/01/29 掲載
ツルハは経営統合を選んだが…王者候補クスリのアオキは「イオンと距離を取った」理由
【連載】流通戦国時代を読み解く
nakaja lab 代表取締役。みずほ銀行の中小企業融資担当を経て、同行産業調査部にてアナリストとして産業動向分析に長年従事。分野は食品、流通業界。執筆、講演活動中で、TV等マスコミで情報発信中、連載記事は月6本以上。主な著作物に「図解即戦力 小売業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書」(技術評論社)、「小売ビジネス」(クロスメディア・パブリッシング)などがある。
イオン・ツルハは統合…アオキは関係解消の“謎”
2025年末、イオングループ傘下でドラッグストア業界1位のウエルシアと、業界2位のツルハドラッグが経営統合を果たし、超巨大企業「新生・ツルハ(イオングループ傘下)」が誕生した。一方で、意外なことに、渦中にあったイオンとクスリのアオキの提携解消が報じられた。首都圏の消費者にはあまりなじみがないかもしれないが、クスリのアオキ(以下、アオキ)は北陸から中部を中心に店舗網を広げ、近年は関東から関西へも進出を加速させている成長著しいドラッグストアだ。売上高は5,000億円規模で、業界6位に位置する有力チェーンである。
同社は2003年からイオンと資本提携関係にあり、さらにツルハとも資本関係を持っていた。そのため、直近のウエルシアとツルハの経営統合によって、イオングループの実質的な持ち株比率は15%を超える水準まで高まっていた。
こうした背景から、今後はアオキとイオンの関係性がさらに深くなるのではないかと見られていた。しかし、そんな矢先に今回の提携解消が明らかになり、ドラッグストア業界再編の未来予想図にも大きな変化が起きるかもしれない。
これまでも、総合流通大手グループであるイオンと資本関係を持っていた小売業は、ほとんどの会社が事情やタイミングはさまざまだが、最終的にはグループ企業に組み込まれていく、という経緯をたどった。
ドラッグストアではツルハやウエルシアがそうであり、食品スーパーでも出資先は徐々に統合され、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)やフジといった地域中核企業へと再編されてきた。
逆に言えば、イオンと資本関係を持ちながら、その後に袂を分かち、独立企業として成長し続けている例はほとんどない。そのため、イオンがアオキの株式を売却して関係を断つ、という“その後の姿”が想像しにくいのである。
今後、提携関係が解消されたとしても、資本関係が残るのであれば、再び再接近するのではないかと思ったりもするのだが、これは妄想にすぎない。この2社の関係がどうなるかは、続報を待つしかないのだろう。
今後の話は別にして、客観的に見るならば、アオキという存在は、イオンのヘルス&ウエルネス事業にとって、今後特に重要なパートナーになっていたことは間違いない。
イオンが手放した…アオキの実力がヤバすぎる理由
アオキは、フード&ドラッグというタイプのドラッグストアで、地方・郊外のロードサイドに出店し、食品、日用雑貨、化粧品、医薬品など生活必需品をワンストップで取りそろえた便利店(かつ、短時間で買い物が済むことも重要)として消費者から支持されている。
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