- 2026/01/31 掲載
「特別なスキルないと起業はムリ」は勘違い──40代会社員が持っていた“最強の武器”(2/3)
どのビジネス書にも書かれていない「実践知の塊」
私が向かったのは、先に起業していた友人や、会社員時代にお世話になった取引先の社長たちがいる場所でした。もちろん、書籍から得られる体系的な知識を否定するつもりはありません。
起業に関するノウハウ本は、基本的な知識を整理するのに非常に有効です。
しかし、私が求めていたのは、綺麗に整理された一般論ではなく、もっと生々しく、リアルな情報でした。
「どんなことで一番苦労しましたか?」こうした問いに対する彼らの答えは、どのビジネス書にも書かれていない、汗と涙が滲んだ実践知の塊でした。
「資金繰りは、実際どうやって回しているんですか?」
「人を雇うとき、何を見ていますか?」
「失敗したと思ったことはありますか?」
ある社長は、創業当初の資金ショートの危機をどう乗り越えたかを、昨日のことのように語ってくれました。
またある友人は、信じていた仲間に裏切られた経験を、静かに教えてくれました。
別の起業家は、最初の1年間、ほとんど眠れない日々が続いたという話を聞かせてくれました。
彼らの話には、本には書かれていない感情がありました。
恐怖、不安、焦り、そして達成感。
その生々しい体験談こそが、私にとって最も価値のある教材となったのです。
それに加えて、私が驚いたのは、彼らの中の誰1人として私の挑戦を止めなかったことです。
身内からはあれほど反対されたのに、自ら事業を営んでいる人たちは、皆「そうか、頑張れよ」「応援するよ」と、ごく自然に受け入れてくれました。
彼らもまた、同じように孤独なスタートラインに立った経験があるからでしょう。
何よりも私の心を勇気づけてくれました。
もしあなたが起業を考えているなら、ぜひ「人に会う」ことから始めてみてください。
それは、あなたにとって面倒なことかもしれません。
勇気がいることかもしれません。
しかし、自分と違う立場で、違う景色を見ている人の言葉に直接触れることは、あなたの視野を何倍にも広げてくれます。
ここで重要になるのが、日頃からの人脈、つまり人との繋がりです。
人脈は一朝一夕で築けない。しかし今からでも遅くはない
私は会社員時代から、意識的に社外の人たちとの接点を持つようにしていました。利害関係だけで付き合うのではなく、1人の人間として相手に興味を持ち、その考えや想いに耳を傾ける。
そうして築いた信頼関係が、いざというときに自分を助けてくれる最高の情報源になったのです。
人脈は、一朝一夕で築けるものではありません。
ですが、今からでも遅くはありません。
業界の勉強会に参加する。異業種交流会に顔を出す。SNSで同じ志を持つ人と繋がる。
そうした小さな積み重ねが、やがて大きな財産になるのです。
起業の準備とは、孤独な作業ではありません。
それは、これまであなたが築いてきた人間関係という財産を、未来のために再投資していくプロセスでもあるのです。 【次ページ】サラリーマン経験はムダどころか、実は“最強の武器”
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