- 2026/02/13 掲載
【三宅香帆】「説得力」の正体とは?面接もプレゼンも“別人級”──言語化3ステップ(2/2)
キャリアを動かす言語化(1)転職活動編
ビジネスシーンで言語化技術の威力が発揮される場面の1つが、就職/転職活動の面接だ。多くの求職者が同じような志望動機を述べる中で、具体的なエピソードを交えた回答は面接官の記憶に強く残る。たとえば、営業職から営業企画職への転職を希望する場合を考えてみよう。
法人営業として新規顧客の開拓を中心に行ってきました。
目標達成のために日々試行錯誤しながら提案をしてきましたが、今後は個人ではなくチームや組織全体の成果に貢献できる仕事がしたいと考え、営業企画職にチャレンジしたいと思っています。
三宅氏は、この文章の改善点を指摘する。
「一番大事なのは、チームや組織全体に貢献したいと『なぜ思ったのか』という理由ではないでしょうか。自分がやりたいこと、好きなことの、『なぜ』が示されると相手にぐっと伝わりやすくなると思います」(三宅氏)
法人営業として新規顧客の開拓を中心に行ってきました。
その中で、営業資料の改善やターゲットリストの再設計といった仕組みを整える仕事にやりがいを感じ、自分の得意分野であると実感しました。
これまでは、個人の業務範囲で改善を行ってきましたが、今後はその経験を生かし、営業全体や組織全体の成果向上に貢献したいと考え、営業企画職を希望します。今後はチーム全体で動く仕事に挑戦し、将来的はマネジメントにも携わりたいと考えています。
<Before>は一見きちんとしているように聞こえるが、具体性に欠ける。一方、<After>は「仕組みを整える仕事が得意」という個人的な特徴と、それが組織全体にどう生かせるかという具体的な展望が含まれている。面接官も「この人がなぜそう思ったのか」が理解しやすく、その後の質問も弾みやすくなる。
キャリアを動かす言語化(2)プレゼン編
もう1つ、ビジネスの現場で言語化術が威力を発揮するのが、プレゼンテーションだ。上司への企画提案においても、「なぜその施策が必要なのか」という根本的な理由を具体的に示すことで、説得力が大幅に向上する。よくある企画提案の例を見てみよう。マーケ担当者が社内会議で、上司に新たな施策を提案するシーンを思い浮かべてほしい。
今回ちょっと考えてみたのが、SNSを使ったプロモーションです。最近増えていますし、インスタで何かやれたらいいかなと。具体的にはリールとかを活用して商品の告知とか拡散を狙えたらと思っています。
ラフな会議であれば、この切り出し方も自然ではある。ただ、上司からしたら本当に練ってき施策なのか、不安でしかない。
三宅氏は「本当にこの企画を通したかったら、SNSのプロモーションをなぜ自分たちがやるべきか、その理由が必要ですよね。『流行っているからやる』のも一理ありますが、プロモーションする相手像、なぜその施策にたどり着いたのか、施策の内容について、『細分化』して具体的に整理して伝えると説得力が増すと思います」と指摘する。
今回挑戦したいのが、SNSを使ったプロモーションです。
この商品の購入者は80%が女性で、年代別では30代が最多です。そして、ある調査によると、30代女性が最も利用しているSNSがInstagramで、中でもリールに注目が集まっているので、リールを活用して彼女たちの日常に寄り添うプロモーションをしたいと考えています。
この「なぜ」の深掘りこそが、言語化技術の核心部分だ。背景にある理由を語るには、論理だけでなく、それを裏付ける「具体例」が欠かせない。どんな場面やデータを示すかによって、聞き手の納得度は大きく変わってくる。
では、その具体例をどう見つけ、整理すればよいのか。三宅氏は次のようにアドバイスする。
「細かくメモをして、とにかく多くを挙げていくことが大切だと思います。プレゼンの前に皆さんたくさん準備されると思いますが、この準備の段階で具体例をとりあえず細かくていいからたくさん挙げて、その中でいち押しの具体例を上司に対してぶつけてみると良いのではないかと思います」(三宅氏)
インタビューの様子をフルでまとめた動画はこちら。記事では紹介しきれなかった、「『好き』の言語化」をキャリアに生かす方法も収録していますので、ぜひあわせてご覧ください。
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