• 2026/02/27 掲載

中国が今、ASEANに電力を「大安売り」するワケ、裏に透ける「あるメリット」とは(3/3)

連載:小倉健一の最新ビジネストレンド

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日本にとっても「他人事じゃない」と言えるワケ

 東南アジアは日本企業にとっても生命線と言える製造拠点であり、巨大な市場だ。その地域のエネルギーインフラが特定の国の意図によってコントロールされるようになれば、日本経済もまた、その影響から逃れることはできない。

 電力は、人々の暮らしを支え、産業を動かす「社会の血液」である。誰がその供給を決めるかで、その国の自由も、平和も、将来の選択肢も変わってしまう。中国の経済失速がもたらした「電力の津波」は、いまや東南アジアの海岸線にまで押し寄せている。パリ協定というその津波を、ただの恩恵として受け入れるのか、あるいは自立を脅かす脅威として備えるのか。

 東南アジアは今、重大な岐路に立っている。そして日本もまた、その波をともに乗り越え、多様な選択肢を守り抜くための覚悟を問われている。エネルギーの蛇口を他国に握られる恐怖を、私たちは決して対岸の火事として見てはならない。この問題は、私たちの日常を支えるコンセントの向こう側で、今まさに進行している世界の覇権争いそのものなのだ。

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