- 2026/05/27 掲載
「まずAIに相談」する若者たち…小学生が語った「AIは相棒です」が示す消費の新常識
産業能率大学経営学部教授、産業能率大学大学院総合マネジメント研究科教授、日経広告研究所客員。グローバルアドエージェンシーにて、FMCGブランドのマーケティング戦略支援を経てブランドコンサルティングの業界に転籍。インターブランドジャパンを経て、D.A. アーカーが副会長を務めるプロフェットの日本法人代表、マッキャングループのフューチャーブランドの代表取締役社長を歴任。多様な業界における無形資産価値経営、事業ポートフォリオ戦略、マーケティング、広報戦略を支援。大学研究室の産学連携研究では、X・Y・Z・α世代の価値観と購買行動の調査を通して次世代マーケティングの進化を洞察し報告する「ミライ・マーケティング研究会」を(公社)日本マーケティング協会と共催。近年は「日経広告研究所報」「日経クロストレンド」などに寄稿多数。
「あなたへのおすすめ」は、本当に“あなた”を見ているのか
何かを知りたいとき、選びたいとき、迷ったとき、最初に開くのは検索エンジンでしょうか。SNSでしょうか。それとも、生成AIでしょうか。若い世代の間では、検索結果やSNSの口コミを見比べる前に、まずAIに相談し、情報を整理してもらう行動が広がり始めています。AIは単なる調べものの道具ではなく、自分に合う選択肢を考える「最初の相談相手」になりつつあるのです。
「あなたへのおすすめ」は、今や生活のあらゆる場面に入り込んでいます。しかし、便利な一方で、違和感を覚える場面もあるのではないでしょうか。一度旅行先を調べただけでホテル広告が出続ける。プレゼント用に見た商品が自分の好みとして扱われる。少し興味を持っただけのテーマが、SNSのタイムラインを占めてしまう。
こうしたズレが起こるのは、多くのパーソナライズが「あなた個人そのもの」ではなく、「あなたに似た人たち」の行動を参考にしているからです。つまり、多くの「あなたへのおすすめ」は、“あなた”だけを見た結果ではありません。
では、消費者はこれからも、企業やサービスが提示する「おすすめ」を手がかりに、情報を選び続けるのでしょうか。
ここで注目したいのが、AIを日常的に使う世代の情報行動です。彼らは「おすすめ」だけでなく、検索結果やSNSの投稿、他者のレビューも、そのまま受け取りません。AIに情報を整理させ、要約させ、自分に合う形へ編集しながら判断する感覚を持ち始めています。
本記事では、世代別の情報収集行動を比較しながら、検索、SNS、レコメンド、生成AIが消費者の意思決定にどう影響しているのかを整理し、「あなたへのおすすめ」の次に、人は何を頼りに選ぶようになるのかを考えます。
そこから見えてくるのは、企業やサービスが一方的に「あなたに合うはず」と届けるパーソナライズが、大きく姿を変えるかもしれないという仮説です。世代ごとの行動を手がかりに、ビジネスの常識を覆す変化の兆しを探っていきます。 【次ページ】ググる世代、流れてくる世代…情報の「探し方」の歴史
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