• 2026/07/21 11:25 掲載

AI著作権訴訟で過去最大級、アンソロピックの15億ドル和解承認

1
会員(無料)になると、いいね!でマイページに保存できます。
米カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所は7月20日(米国現地時間)、人工知能開発企業である米アンソロピックに対する著作権侵害の集団訴訟において、15億ドルの和解案を最終承認した。これは米国の著作権訴訟における和解額として過去最大規模となる。同社は過去の学習データ収集に関する法的な免責を得たが、原告側は将来的な無断利用に対する提訴権を維持している。
photo
(画像:本文をもとに生成AIで作成)
 この訴訟は2024年8月に小説家のアンドレア・バーツ氏やチャールズ・グレーバー氏らが中心となって提起した集団訴訟である。原告団は、アンソロピックが自社の大規模言語モデル「Claude」を構築する際、「Library Genesis(LibGen)」や「Pirate Library Mirror(PiLiMi)」といった違法な海賊版データベースから大量の書籍を無断で複製・保持し、AIの学習データとして使用したと主張していた。今回の判定を下したアラセリ・マルティネス=オルギン連邦地方判事による最終承認判決により、同社は対象となる著作物1作品につき約3,130ドルを支払うこととなる(著者と出版社で原則50%ずつ分割、単独の権利者であれば全額)。対象となる作品数は全体で48万作品以上であり、そのうち約93%に相当する44万490作品について有効な申請が受理された。

画像
【図版付き記事はこちら】
新たな著作権侵害が確認された場合、再度法的手続きをとる権利を作家側は保持している
(画像:本文をもとに生成AIで作成)

 この和解の成立によってアンソロピック社が法的な責任を免除されるのは、過去に実施した対象データのダウンロードおよびAIモデルの学習行為だけに限定される。和解案には将来のAIモデル開発に向けた学習や、生成物の出力に関する権利許諾は一切含まれていない。そのため、今後のモデル学習において新たな著作権侵害が確認された場合、再度法的手続きをとる権利を作家側は保持している。

 一方で、今回の和解の枠組みには参加せず、個別の司法判断を求める道を選んだ作家もいる。アンジー・クルーズ氏やデイヴ・エガーズ氏ら28人の著作者が個別に新たな訴訟を提起したほか、さらにトーマス・ウィリアム・シェイクスピア氏ら100人の著作者による共同訴訟も提起されている。特に後者の訴訟では、故意の権利侵害が認められた場合の法定損害賠償として最大7,140万ドルの支払いや、AIモデル「Claude」の提供に関する恒久的な差し止めなどを求めている。生成AI開発におけるフェアユース(公正利用)の適用範囲を巡る著作権者とAI開発企業間の対立は、この新たな訴訟へと舞台を移して続いている。

Googleで見つけやすく

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 1

会員(無料)になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 2

  • 0

  • 0

  • 2

  • 0

関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます

AI・生成AIの関連コンテンツ

あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

基本情報公開時のサンプル画像
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます

基本情報公開時のサンプル画像