• 2026/06/16 掲載

アンソロピック製AIの輸出規制にサイバーセキュリティ専門家らが抗議の公開書簡を発表

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6月12日(米国現地時間)に発動した、米アンソロピックの最新モデル「Fable 5」および「Mythos 5」に対する米政府の輸出規制を受け、約100名のサイバーセキュリティ専門家が14日、措置の撤回を求める公開書簡を発表した。専門家らは、防衛側から強力なツールを奪う本規制はサイバー防衛能力を低下させる危険な措置であると警告している。
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(画像:本文をもとに生成AIで作成)
 米商務省は2026年6月12日、国家安全保障上の懸念を理由に、アンソロピックの最新AIモデルである「Fable 5」と「Mythos 5」への外国籍者のアクセスを禁じる輸出管理指令を発出した。同社はユーザーの国籍をリアルタイムで確認できないため、コンプライアンス遵守の目的で両モデルの提供を全世界で一時停止する措置を講じた。

 政府介入の引き金となったのは、アンソロピックの最大の投資家でもある米アマゾンの研究チームが実施したセキュリティテストである 。同チームは、Fable 5に意図的な欠陥を持つコードを修正するよう指示することで安全性のガードレールを回避できる手法を発見。アマゾンのアンディ・ジャシーCEOがこの懸念を米政府高官に報告した。政府側はこの脆弱性を重大な脅威と見なした一方 、アンソロピック側は発見された手法が狭範囲かつ些細なものであり、他社の公開モデルでも同様の脆弱性発見が可能であるとして、全面的な提供停止は不当であると反論している。

 この事態に対し、米フェイスブックや米ヤフーの元最高セキュリティ責任者であるアレックス・スタモス氏など、70名を超える著名なサイバーセキュリティ専門家や、企業の最高情報セキュリティ責任者が6月14日に公開書簡を発表した。

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【図版付き記事はこちら】
専門家らはアンソロピック製AIが防御側にとって不可欠なツールであると指摘する
(図版:本文をもとに生成AIで作成)

 書簡では、最先端のAIモデルはコードの脆弱性発見やパッチ作成において防御側にとって不可欠なツールであると指摘されている。専門家らは、米国が自国の防衛担当者から最良のツールを取り上げることは、制約を受けないオープンソースや中国製の代替モデルを利用できるサイバー攻撃者を利するだけであり、米国のインフラを危険にさらす行為であると強く非難している。

 さらに、コード監査能力は米オープンAIの「GPT-5.5」など他の主要モデルにも備わっている一般的な機能であり、米国アンソロピックのモデルのみを標的とした輸出規制は正当化できないと主張している。政府に対し規制の撤回と透明性のあるリスク評価プロセスを求めている。

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