- 2026/06/02 掲載
ソフトバンクグループが時価総額で国内首位に、トヨタ自動車を上回る
AI投資で株価急騰、約22年半ぶりの首位交代
ソフトバンクグループの株価を押し上げた主な要因は、同社が展開する積極的な人工知能(AI)関連の投資戦略である。同社は直前に、フランスにおいて最大750億ユーロ(約14兆円)規模の超大型AIデータセンターを建設する計画を公式に発表した。2031年までに欧州初のAI向け投資拠点として整備する方針であり、この発表が投資家からの強い期待を集める形となった。また、同社が傘下に収める半導体設計大手アーム・ホールディングスの市場価値の大幅な上昇や、対話型AI「チャットGPT」を開発するオープンAIへの巨額の出資など、AIインフラの覇権を狙う一連の事業展開が好材料視された。
一方で、これまで首位を維持していたトヨタ自動車は厳しい状況に直面していた。同社が発表した2026年3月期決算では、営業収益が50兆6849億円に達し、日本企業として初めて売上高50兆円の大台を突破した。しかし、米国における関税措置の影響などにより、営業利益は前年比21.5%減の3兆7662億円、純利益は前年比19.2%減の3兆8480億円となり、増収減益という結果が出た。
さらに、国土交通省から自動車の型式指定申請に関する認証不正問題が指摘され、対象となる一部車種の出荷停止指示や本社への立ち入り検査が行われた。これらの業績悪化懸念と信頼性の低下という問題が重なり、同社の株価は下落傾向をたどっていた。今回の時価総額の逆転劇に対して、市場関係者の間では、従来の製造業からAIや情報技術を核とする産業へと株式市場の評価が構造的にシフトしている兆候と捉える見方が広がった。
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