- 2026/08/11 10:00 掲載
楽天グループが7年ぶり営業黒字化、ネット通販・金融の好調とモバイル事業の赤字縮小
ネット通販や金融事業が好調に推移、モバイル事業の赤字幅も縮小
業績回復を牽引したのは、主力のインターネットサービスとフィンテック事業だ。インターネット通販サイト「楽天市場」を中心とするEC事業をはじめとするインターネットサービスは、調整後営業利益が前年同期比54.8%増と大きく伸長した。楽天カードや楽天銀行、楽天証券などを擁する金融事業も好調を維持し、調整後営業利益は同46.6%増を記録した。金利上昇局面やNISA口座の増加といった外部環境の追い風を受け、グループ全体の収益を力強く下支えしている。さらに、10月には楽天銀行を主体として楽天カードと楽天証券ホールディングスを子会社化するフィンテック事業の大規模な再編を予定しており、経営資源の集約によるさらなる収益力強化を図る。
長年の課題であった携帯電話(モバイル)事業の収益性も明確な改善傾向を示している。同事業の営業損益は922億円の赤字となり、前年同期の1048億円の赤字から損失幅が着実に縮小した。6月末時点の回線契約数は前年同期比で約2割増となる1075万回線に達した。通信網の自前整備に伴う設備投資の負担は継続しているものの、契約者基盤の拡大による通信料収入の増加が赤字縮小に結びついた。KDDIから通信回線を借りるローミング契約については、今年9月末を機に順次縮小を進める見通しだ。
三木谷浩史会長兼社長は決算説明会で、携帯電話事業を起点としてグループ内の他サービスへ顧客が流入する経済圏の相乗効果が現れていると説明した。人工知能(AI)を活用した複数サービスの利用促進策が顧客単価の引き上げに機能していることを強調した。また、今後のインフラ展開として、米ASTスペースモバイルと連携した低軌道衛星網(J-LEO)の構築構想に言及し、過疎地域や海上での通信エリア拡大への意欲を示した。今後は各事業の連携を一段と進め、今年度通期での最終黒字化を目指す。
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