- 2026/08/17 18:55 掲載
アリババ「Qwen」、6カ月で30億DLと発表…Hugging Faceの分析でも存在感が鮮明
Qwenは、モデルの重みを公開し、開発者がダウンロードして用途に応じて調整できる「オープンウェイト」のAIモデル群。企業や開発者は基盤モデルを一から開発することなく、自社向けのAIサービスなどを構築できる。
AI開発者向けプラットフォームのHugging Faceが8月14日に公表したオープンモデルに関するレポートでも、Qwenの存在感が高まっている。同社によると、Hugging Face上でQwenを基に作られた派生モデルは15万1448件に達し、メタ全体の2.6倍、Llama系に限れば4.7倍となった。グーグル系の派生モデルは8万2506件だった。
ダウンロード数でもQwenの規模は際立つ。Hugging Faceレポートによると、2026年1~7月に同プラットフォーム上のQwen関連リポジトリは20億6100万回ダウンロードされた。うちパラメーター数を明示しているリポジトリだけでも20億4500万回に達している。
一方、Hugging Faceの集計において、グーグル系モデルは4億1800万ダウンロード、メタは2億2700万ダウンロードだったとBloombergは報じている。ただし、Hugging Faceの集計は同プラットフォーム上で確認できるダウンロードに限定される。
それでも、派生モデルの多さは開発者による採用の広がりを測る1つの材料となる。Hugging Faceは、Qwenがオープンモデルの開発者コミュニティーで基盤となるモデルの1つに成長したと分析している。Qwenを基にした派生モデルは2026年1~7月、1日あたり約180~210件のペースで増えたという。単発の新モデル投入だけではなく、開発者による継続的な利用が広がっている格好だ。
アリババはQwenを小規模モデルから大規模モデルまで幅広く展開している。8月3日にはシリーズ最上位となる「Qwen3.8-Max」を発表。総パラメーター数は2.4兆で、このうち推論時には950億パラメーターを稼働させるSparse MoE(Mixture of Experts)方式を採用した。コーディングや研究、長時間にわたるタスクの実行能力なども強化したとしている。
また、アリババはQwenをAlibaba CloudのModel Studioなどを通じて提供し、企業や開発者によるAPI利用にもつなげている。モデルを幅広く展開し、その周囲に開発者や派生モデルを集めながら、クラウドサービスにも利用を広げる構図だ。
オープンモデルの分野ではメタやグーグルに加え、中国のディープシーク、ムーンショットAIなども競争を続けている。アリババが発表した30億ダウンロードと、Hugging Face上で確認されるQwenの利用拡大は、生成AIを巡る競争がモデル単体の性能だけでなく、どれだけ多くの開発者を集め、周辺のエコシステムを形成できるかという競争にも広がっていることを示す動きとなりそうだ。
AI・生成AIのおすすめコンテンツ
AI・生成AIの関連コンテンツ
PR
PR
PR