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電通、電通デジタル、SB Intuitionsは9月1日、日本語の広告コピーに特化した生成AIの共同研究成果を発表した。電通のコピーライター64人が生成AIのコピーを評価し、11万6,532件のデータを構築。学習した業種ではAIと人の評価に正の相関が見られた一方、未学習分野では精度が落ち、汎用化にはデータ拡充が必要になる。
電通、電通デジタル、SB Intuitionsは9月1日、日本語の広告コピーに特化した生成AIの開発に向けた
共同研究成果を発表した。電通に所属するコピーライター64人が、生成AIの作成したコピーを共通基準で評価し、計11万6,532件の評価データを構築したという。
3社は2025年9月から、日本語特有の語感や繊細な表現を踏まえた広告コピーを生成・評価するAIの研究を進めている。電通と電通デジタルのクリエイティブ知見や広告向けAIのノウハウに、SB Intuitionsが開発する日本語特化の国産生成AI「Sarashina」を組み合わせる。今回のデータは、生成結果をAI自身が評価する「LLM-as-a-Judge」の検証に使った。
評価基準の設計では、コピーライターへのインタビューを実施。「ファースト・インパクト」「インサイトの深さ」「言葉選びの妥当性」など、人がコピーを見る際の観点を整理し、AIが扱える指標として体系化したという。評価データの一部と、コピーライターの基準を組み込んだプロンプトを使い、AIの採点結果と専門家の評価がどの程度一致するかを調べた。
その結果、学習・最適化の対象とした業種や商材では、AIとコピーライターの評価に一定程度の正の相関が確認された。一方、検証対象外の業種や商材では相関が低下し、プロンプトの調整だけで幅広い分野へ展開するのは難しいことも分かった。評価を汎用化するには、業種や商材ごとのデータを増やし、評価モデル自体も高度化する必要がある。
生成AIによる広告制作では、案の大量生成に加え、品質確認や選別の自動化が導入効果を左右する。今回の研究は、熟練者の暗黙知を評価軸と大量データに変え、制作工程へ組み込む一つの方法を示した。ただし、特定分野で得た評価基準が別分野でも通用するとは限らない。企業が同様の仕組みを導入する際は、対象商材の代表性、専門家評価の一貫性、未学習領域での精度低下を継続的に検証する必要がある。
3社は研究成果を、9月2~4日に北九州市で開かれる
第25回情報科学技術フォーラム(FIT2026)で発表する。今後は日本語広告コピーの自動評価技術を高度化し、コピー生成と評価を一体化した特化型AIの実用化を進める方針だ。広告コピーだけでなく、ネーミングやナレーション、企画コンセプトの言語化などへの応用も視野に入る。
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