- 2026/09/15 11:30 掲載
AI開発の減速巡りトランプ氏とエヌビディアCEOが一致…中国競争を意識
会場ではその直前まで、米アンソロピックのダリオ・アモデイCEOが提唱するAI開発の速度調整が議論されていた。アモデイ氏は9月に「AIモデルの能力を向上させるペースを落とさなければならない」と主張。モデルの訓練や技術進歩そのものを止めるのではなく、安全対策や第三者評価が能力向上に追いつく時間を確保する考えを示している。
こうした議論を受け、トランプ氏は、中国などAIの進展を望まない勢力の思うつぼになるとの見方を示した上で、「われわれはそうはさせない。でっち上げだ」と述べた。これにフアン氏は「その通り。われわれはそうはさせません」と応じ、会場から拍手が起きたという。
ただし、フアン氏の立場を「AI開発の減速を全面的に認めない」と捉えるのは正確ではない。米紙ニューヨーク・タイムズ によると、フアン氏は同日の登壇で、アンソロピックやオープンAIが自社の開発を制御できないと感じるなら、「停止やペーシングは自主的にできる」との考えも示した。政府による一律の減速や介入と、各社が安全上の判断で速度を調整することを区別している形だ。
トランプ氏もAIについて「少し慎重でなければならない」としつつ、「それは産業を止めることを意味しない」と説明した。中国とのAI競争を強く意識する姿勢は以前から示している。同氏は米国内のAIデータセンター反対運動についても「中国はこの反データセンター運動をこれ以上ないほど喜んでいる」と主張している。
フアン氏とトランプ氏のやり取りは、安全性確保と、中国に対して米国のAI開発の優位性を維持する競争政策をどう両立するかという議論が、企業内の技術論を超えて政治課題に広がっていることを改めて示した。
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