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- 2009/03/25 掲載
不況時にこそ攻めのIT活用を:大きな武器となるサーバ仮想化によるコストカット(2/3)
IDC Japan ソフトウェア マーケットアナリスト 入谷光浩氏
急拡大するサーバ仮想化
ハードウェアの台数を減らすと言っても、従業員からPCを奪うことはできない。人員削減により自然減はあるかもしれないが、明日から3人で1台のPCを共有しなさいとは言えないだろうし、仕事に大きな支障をきたしてしまう。しかし、サーバならそれが可能である。すなわち仮想化によるサーバ統合である。成長が鈍化してきている国内IT市場の中において、2年前くらいから際立った成長を見せているのがx86サーバの仮想化である。物理サーバ上にハイパーバイザーと言われる仮想化レイヤーを実装させることで複数の仮想サーバを作成、それぞれその上でアプリケーションを実行することができる。ハイパーバイザーを含めた仮想化を実現する仮想化ソフトウェア市場は年々50%以上増加しており、過去に類を見ない驚異的な成長を達成している(図2)。仮想化ソフトウェアではVMwareが市場をけん引し、ハイパーバイザーESXを含む仮想基盤ソフトウェアVMware Infrastructureの売上は大幅に増加している。また、マイクロソフトがWindows Server 2008にハイパーバイザーのHyper-Vを実装、オープンソースのハイパーバイザーXenをシトリックス・システムズやオラクル、サン・マイクロシステムズが製品化して提供している。また、Red HatやSUSEなどLinuxディストリビューションにもXenが入っており、仮想化の選択肢はどんどん広まっている。
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図2:国内仮想化ソフトウェア市場(出所:IDC Japan, 2009年3月) |
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