今回NECが開始するクラウドサービスは、T-HTが、主に中小企業向けに、さまざまな業務アプリケーションをSaaS（Software as a Service）型で提供するというもの。

　本アプリケーションは、T-HTと現地のISVが開発したビデオ会議、メール、ERP、CRMなどで、エンドユーザーは、T-HTの「Cloud Service Marketplace」にアクセスするだけで利用できる。NECは、T-HTのデータセンタにクラウドサービス基盤を構築し、本サービスの運用を担当する。

　NECとT-HTは今後、順次アプリケーションを拡大して、サービスの拡充を図っていくという。

　世界の大手通信事業者は、ネットワークのIP化やブロードバンド化の進展を背景に、多様なサービスを企業から一般家庭まで幅広いユーザーに提供する、データセンタを活用した新しいサービス事業を拡大しようとしている。

　NECは、通信事業者向けクラウドサービスについて、2009年から大手通信事業者のテレフォニカグループ（スペイン）と協業し、共同でサービス提供している。その後、欧州、中南米、APACにおける20ヶ国以上の通信事業者と、SaaSや仮想PC型シンクライアントサービスなどを提供している。