メタウォーターは、浄水場のろ過設備、およびその過程で発生した汚泥の処理設備等の各種設備を設計から保守まで行う水関連事業を展開する企業。


　今回の発表は、同社の水道設備の稼働データや各種センサーから収集したビッグデータを分析活用し、設備の故障予兆検知による予防保守の実用性を検証するというもの。このほか、浄水場における過去の水質情報と気候データを分析・モデル化することで水質予測を行い、浄水における薬剤投入量の最適化により、コスト削減を図る検証も行う。

　これらの実験では、上下水道施設の設備保守点検業務にウェアラブルデバイスを取り入れる。作業中は機器操作時の他の関連設備への影響状況をヘッドマウントディスプレイに表示し、作業の安全性を保った上での作業効率化についても実証実験を行う。これにより、保守点検の技術伝承にヘッドマウントディスプレイの有用性を検証する。

　メタウォーターは、2013年から上下水道施設の点検作業にタブレットを活用したインフラ管理サービス「Smart Field Service」を提供しており、2014年4月から、滝沢浄水場の設備更新・維持管理事業に着手している。今後は水道設備などから収集されるビッグデータやヘッドマウントディスプレイなどのウェアラブルデバイスを活用することで、さらなる業務の高度化・効率化を目指す考え。