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2017年12月01日

「生産性よりプライベート」が本音の労働者、経営者に不都合な“働き方改革”

PwCコンサルティングは11月、PwCが英国オックスフォード大学との共同調査をベースにまとめた働き方の未来予測レポートを公開した。日本語翻訳版では、新たに日本の労働者6,000人を対象にアンケート調査を実施。「働き方改革」への期待については、「ワークライフバランス(生活の安定や充実、自己実現)」が最も高い結果となり、「生産性向上」を目標にする経営者と従業員の意識の違いが浮き彫りになっている。経営者が考えるべきことは何か。

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働き方改革に着手しても業績が上がるとは限らない

(© Studio Ayutaka – Fotolia)


2030年には、4つのシナリオ(世界)が存在

 PwCは将来の働き方について、激しい競争環境下ではどのような変化をするかを予測することは難しいと指摘している。その理由として、規制や法律、消費者でも労働者でもある国民の意向や感情がテクノロジーの導入に影響し、将来の働き方を大きく左右する可能性があることを挙げている。

 働き方の予測について一つのシナリオ(線形予測)では不十分であり、企業や政府、国民(個人)は、多くのシナリオを検討し、あらゆる可能性やそこから生まれる結果について準備する必要性があると訴えている。

 そこで、PwCは検討可能な全てのシナリオの基礎部分についての定義を発表した。将来の働き方は、それらシナリオの中での挑戦(姿勢)や機会に対する反応(態度)によって決まると想定。2030年の世界には、次の4つのシナリオ(世界)が存在するとしている(図1)。

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図1:2030年に存在する4つのシナリオ(世界)



・Red world 消費者重視の競争が激化し、規制よりもイノベーションが先行する。デジタルプラットフォームは、優れたアイデアを持つ組織や個人に活用され、大きな影響を与える。スペシャリストやニッチビジネスが市場にあふれる世界。

・Blue world 組織の拡大に応じて、大企業の資本論理により市場がルール化され、個人の欲求は社会的責任よりも重要視される世界。

・Green world 社会的責任や信頼が、人口動態変化、環境やサステナビリティを含める企業理念の中核となり、企業のキードライバーとなる世界。

・Yellow world ソーシャル(社会)ファーストとコミュニティビジネスが繁栄し、クラウドファンドも倫理的かつ道徳的な価値を持つビジネスに資金が集中する。社会に対する思い、意味や意義を追求し、職人やモノ作りの職業、また「あたらしい労働者組合」が注目され、人間性に重きが置かれる世界。

働き方の大きな変化には約半数が「やや心配」

 PwCではこうした予測を受けて、変化に対する日本の労働者の意識について調査結果を紹介している。まず、働き方に大きな変化を求められた場合に、日本の労働者の48%は、「やや心配だ」と感じていることが分かった(図2)。

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図2:将来、働き方に大きな変化を求められた場合にどう感じるか



 オートメーション(自動化)については、56%が仕事を失うリスクとして捉えている一方で、86%は10年以上の長期雇用や終身雇用が続くと回答している。

【次ページ】働き方革命は経営者に不都合?

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