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  • 2018/07/10

データ活用で「絶対に取り組まなければいけない」5つのこと

米ボストンRobotics & AI Summit現地レポート

6月18日、19日と米国ボストンで開催されたRobotics & AI Summitというセミナー。このセミナーで言及されていたのが、これからの産業にとって欠かせない存在となるロボティクスとAIだが、それを動かすために何よりも重要となるのはデータの取り扱いという話だ。今後データについてどのようなトレンドが考えられるのか。

米国在住ジャーナリスト 土方 細秩子

米国在住ジャーナリスト 土方 細秩子

米国在住のジャーナリスト。同志社大学卒、ボストン大学コミュニケーション学科修士課程修了。テレビ番組制作を経て1990年代からさまざまな雑誌に寄稿。得意分野は自動車関連だが、米国の社会、経済、政治、文化、スポーツ芸能など幅広くカバー。フランス在住経験があり、欧州の社会、生活にも明るい。カーマニアで、大型バイクの免許も保有。愛車は1973年モデルのBMW2002。

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データ活用で絶対に取り組まなければいけないこととは?
(© metamorworks - Fotolia)



データサイエンティストの需要増大、平均給与は1,200万円

 世界で扱われるデータ量は急増している。シスコシステムズの試算によると、グローバルのIPトラフィックデータ量は2016年には月間で96,054ペタバイドだったものが2018年には150,910ペタバイトとなり、2021年には278,108ペタバイトにまで急増するという。このため今後企業内にはCEO、CFOといった役職と並んでCDO (Chief Data Officer)やCRO (Chief Robotics Officer)を設置することが必至になるとも言われている。

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2016年~2021年のグローバルIPデータトラフィック両(ペタバイト/月)
(出典:シスコ システムズ)

 この膨大なデータを有効に利用し、事業に役立てるためにはどのような取り組みが必要になるのか。ITコンサルティング、ソフトウェアエンジニアリングなどを提供するCodiLimeが創設したAIソリューション、ディープセンスAIでは以下の5項目を挙げている。

 これらを順番に紹介していく。

(1) データサイエンティスト、データアナリストの育成

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 何よりも大事なことはデータサイエンティスト、アナリストの教育と雇用だ。米国ではMIT、スタンフォードなどを含むトップ10に入る大学でコンピュータサイエンス教育の一角としてデータサイエンス教育を取り入れている。また、3-12カ月程度で徹底的にデータサイエンスと分析を教育するブートキャンプも盛んだ。現時点でこうした職業の平均給与が11万ドル(約1,200万円)と人気職種となりつつあり、志望者が増加している。

 それでも米国内ではデータサイエンティスト、アナリストは需要過多の状態だ。単に教育を受けただけでは企業が求める「テクニカルなスキルとデータに基づく考え方」を持つ人材は育たない。今後AI、マシンラーニングなどを社内で開発していく中で、どのように人材を確保、教育していくのかが問われる。2020年には世界中でデータサイエンティスト、アナリストの求人数が270万となるという予測もあるのだ。

 米国では今年9月の新学期より、カーネギー・メロン大学でAI専攻の学部が正式に始まる。これまでAIはコンピュータサイエンス専攻のサブ部門として存在していたが、同大学では全米初となるAIを専攻とする学部を創設。1年目から非常に競争率の高い人気学部となっている。こうした優秀な学生の雇用、自社内でのデータサイエンティストのチーム編成、サポートできる体制作りが今後企業の明暗を分けると言われる。

(2) Augmented Analysis

 次に注目すべきはAugmented Analysis(拡張分析)という考え方だ。従来の市場分析という作業にマシンラーニングを取り込み、データから「内部洞察」を引き出すという方法だ。これにより次のトレンドが予測しやすくなる、顧客の定着率を高める、などの効果が期待されている。

 しかし米国でAugmented Analysisを導入し顧客の経験向上に役立てているのはわずか14%。一方で60%の企業がAugmented Analysisは新規顧客獲得、顧客保持、顧客経験の向上に役立つと考えている。このギャップはまだまだ大きく、Augmented Analysisはこれからの成長が期待できる分野だ。

【次ページ】エッジコンピューティング、非構造化データも注目

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