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メガベンチャー、ディー・エヌ・エー(DeNA)も1999年の創業からまもなく20年が経つ。主軸のゲームやコマース事業に加えて、今はAI、オートモーティブ、ヘルスケア、ソーシャルLIVE……など多岐にわたる事業を展開し、従業員数も連結で2000名を超えた。このDeNAの成長を支えた1つが、2011年~2012年に行われた基幹システムの大規模刷新だ。同社経営企画本部 IT戦略部 部長 成田敏博氏に話を聞き、当時のシステム選定の基準から現在使っているITサービスなど、その全容について聞いた。
聞き手:ビジネス+IT編集部 松尾慎司、執筆:翁長潤
聞き手:ビジネス+IT編集部 松尾慎司、執筆:翁長潤
インターネット×AIで“デライト”を届ける
──まずは、現在の貴社の事業ポートフォリオを教えてください。
成田氏:主力のゲーム事業に加え、創業時からのEコマース、エンタメ、スポーツ、ヘルスケア、オートモーティブなどの事業を展開しています。2年前に長期の経営方針(ビジョン)を「インターネットやAIを活用し、永久ベンチャーとして世の中にデライトを届ける」に変更しました。
創業以来、当社は「インターネットカンパニー」を掲げていましたが、AIという要素を加えてさまざまな事業のドライバーとして活用することに全社を挙げて取り組んでいます。当社では、喜びや驚きを持って本質的な価値を届けるという意味で「デライト」という言葉を大切にしています。
──成田さまは2012年にアクセンチュアを離れてDeNAに参画されました。その動機は何だったのでしょうか。
成田氏:13年間、SIerという立場でIT導入に携わってきましたが、当事者ではないことにある種の物足りなさを感じていました。
当時、DeNAはグローバリゼーションを進めて一気に拡大している途中でしたが、仕組みとなるシステムが追い付いていませんでした。そんな中、進められていたグローバル基幹業務システムを刷新するという大きなプロジェクトに参画してみたいと考えました。また、組織として非常に風通しがいいフラットなところにも魅力を感じて入社しました。
入社当時は、会計領域や「NetSuite」などの導入プロジェクトの一メンバーとして参画しました。2016年から、全社システムの戦略立案、企画・構築、運用全体を統括する立場となりました。
DeNA IT部門の全貌
──IT部門の構造や規模はどれくらいなのでしょうか。
成田氏:当社は、ビジネス部門とコーポレート部門の大きく2つに分かれていて、私が所属するIT戦略部は、コーポレート部門の経営企画本部の配下にあります。現在、30人が所属しており、社内全体のIT全般の戦略立案や企画、システム構築や運用、ユーザーサポートを行っています。
また、ビジネス部門の各事業部には、アプリケーションを企画・運用するシステム担当者がいます。その他にも、IT関連ではITインフラ全般を担当するIT基盤やセキュリティ、技術開発、AIシステムなどの部門があります。
成田氏:IT戦略部では、最新IT技術の調査・分析、社内への適用形態策定、展開する「技術推進グループ」、内製システム、システム間連携の構築、運用を担う「システム開発グループ」、業務課題に対するIT技術を駆使した問題解決/業務改善の推進を担当する「業務改革推進グループ」の3グループで構成されます。
所属スタッフには自分の強みを明確にして、今後どのようなスキルが必要となるか自主的に考えてもらい、そのスキル向上が目指せるようキャリア支援をしています。
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