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  • 2019/01/17

eSportsにマーケッターが大注目、「リアル」と比べて何が優れているのか

世界的にも大ブレークを果たしたeSports。その市場規模は2018年に9億ドル(約1,000億円)を超え、19年には10億ドルを突破すると予想されている。米国ではNBA(男子プロバスケットボールリーグ)がフランチャイズの一環としてeSportsリーグを支援したり、日本のJリーグ(男子プロサッカーリーグ)も「明治安田生命eJ.LEAGUE」を開始するなど、プロスポーツの世界でもeSportsへの進出が広がっている。ファンベースが拡大するにつれ、eSportsにまつわるビジネスチャンスも増大しつつある。

米国在住ジャーナリスト 土方 細秩子

米国在住ジャーナリスト 土方 細秩子

米国在住のジャーナリスト。同志社大学卒、ボストン大学コミュニケーション学科修士課程修了。テレビ番組制作を経て1990年代からさまざまな雑誌に寄稿。得意分野は自動車関連だが、米国の社会、経済、政治、文化、スポーツ芸能など幅広くカバー。フランス在住経験があり、欧州の社会、生活にも明るい。カーマニアで、大型バイクの免許も保有。愛車は1973年モデルのBMW2002。

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2018年8月に行われたNBA公認のeSportsの様子
(写真:AP/アフロ)

eSportsにマーケッターが注目すべき理由

 「eSportsはマーケッターにとっての新しいプレイグラウンド」。こんなタイトルでCES期間中にC-Spaceが主宰するコンフェレンスシリーズのパネルディスカッションが開かれた。

 司会はユナイテッド・タレント・エージェンシーのデーモン・ラウ氏、パネリストはユーチューブのレスター・チェン氏、オーバーウォッチ・リーグのクリスティン・コネリー氏、ハイパーXゲーミングのダニエル・ケリー氏、Twitch TVのクリスティン・サルバトーレ氏、という業界の中心となるメンバーである。

 まずeSportsのバックグラウンドだが、15年ほど前から当時の人気TVゲームだった「コール・オブ・デューティー(CoD)」のトッププレイヤーらがゲーム映像を動画投稿し始め、それにかなりの視聴がついたことから「他人がプレイするトップクラスのゲームに対する需要」に注目が集まり始めた。そこから徐々に公開ゲーム競技会などが始まり、世界的なリーグも作られるようになった。

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世界のeSports市場の推移
(出典:Newzoo、2018年以降は予測)

リーグ側も敢えてリスクを取る

 昨年ニュージャージー州で行われたeSportsイベントには1万1000人ものファンが集まり、ファンベースの大きさも証明された。会場やオンラインで販売されるプロプレイヤーが着用するジャージなどのグッズ販売も急激に伸び、今年には大手量販店にライセンス契約で人気チームのジャージの販売コーナーも生まれることになった。

 さらに2017年にはスポーツ専門チャンネルであるESPNとeSportsリーグとの契約も行われ、インターネットテレビでは24時間ストリーミングを行うところも登場した。それだけの需要がeSportsにはある、と判断された。

 もちろんそこに至るにはリーグ側のリスクテイキングもあった。昨年ロサンゼルスでは大規模スタジアムであるステープルズセンターでのeSportsイベントも開催されたが、そのような大型会場で採算がとれるのか、というリスクをあえて主催者側が取ることにより、業界全体のステータスの向上にもつながったのだ。

なぜeSportsが人気を集めているのか

 なぜeSportsはそれだけの人気を得るようになったのか? まずコンシューマー側の視点で見ると、ハイパーXゲーミングのケリー氏は「eSportsの多くがオンラインによる実況中継の形をとっており、視聴者参加型のインタラクティブ形式であること。それにより視聴者も見るだけではなくチャットに参加することで自分もコミュニティの一員である、という感情を持てるところが大きい」と語る。

 また現在のeSportsにはバスケット、アイスホッケー、ゴルフなどさまざまな分野があり、自分の好きなスポーツであれば他のファンと意見交換をしたり同じ価値観で楽しめる。世界中に同時中継されることで、国や言語、文化などを超えた共有の価値観を提供できる点も大きい。

 eSports中継で成長したTwitch TVでは現在トッププロ選手のドキュメンタリー、ミュージックビデオ的クリップなど、関連する番組を増やしている。ファンにとっては無料で視聴できるエンタテイメントであり、ファン同士のマイクロ・コミュニティが生まれるなどの効果がある、という。

【次ページ】eSportsによるマーケティングの強み

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